3ぺーじ。


金髪の彼に連れられたのは大きな扉の前だった。
扉の前には見慣れない服装の女性が佇んでいて、少女はまた首を傾げた。
金髪の彼は女性と何かを話してから少女の腕を掴んでいた手を離した。
そして何処かへ去って行く。

どうすればいいのか分からない。
彼女は内心焦っていた。

言われた通りの事ばかり遂行してきた彼女にとって、何をすればいいのか分からない状況は苦痛だった。然し助け舟と言わんばかりに。


「では、総統閣下直々の命ですので」


彼女の前に佇んでいた女性は、彼女にとっては理解し難い言葉を発して少女の手を引いた。

扉の中に入るや否や、自身のパーカーをひったくられて、更にはズボンも靴も剥げるものは全部剥がされた。終いには女性までもが服を脱ぎ始めて扉を開けた。

そこはとても温かくて少々靄が掛かっていた。
何処だろう此処、と疑問に思っていると女性が彼女に話しかけた。


「もしかして、貴方お風呂を知らないの?」


「・・・・・・?」


「・・・そう。 なら教えてあげるわ。 おいで」


彼女は胸が高鳴った。

刺々しさのある声ばかり、否そんな声しか聞いたことのなかった彼女にとって、女性の声は酷く優しく丸かった。

少女は自然と足を動かしていた。
- 3 -


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