31ぺーじ。


ロボロからの通信が一瞬途絶えて、次に入った言葉はシノが出て行ってしまった、ということ。
グルッペンから名指しされ、ゾムは必死に城までの道を戻っていた。

頼むから、シノ、無事でいて。
そんな事を思いながらようやく辿り着いた城に躊躇なく入る。

すると突然ゾムの目の前に、剣を振り下ろしてきた敵国兵士にゾムは反応が遅れた。
然し振り翳された剣はゾムが本能的に構えた腕には振り下ろされなかった。

剣はからんと地面に落ち、兵士は首から噴水のように赤い血を噴出して絶命した。

倒れていく兵士の向こう側。
ゾムの目の前に舞ったのは、金髪の少女。


「…ゾム」


「ッ、シノ!? こ、れ、シノがやったん!?」


「うん。 守りたかった、みんなを」


頬に付いた血を拭ったシノはゾムを見つめた。
そんなシノの後ろに広がるはずの、白いフローリングは、真っ赤に染まっていたのだ。

ゾムは自分の口角が上がっているのに気が付いた。

そして自分でも良く分からないまま、言った。


「シノ…、皆守るために、もっと倒しにいこーや。 俺とどっちが多く倒せたか勝負しよ」


「……守れる、なら」


ゾムはシノの手を引いて、城から抜け出した。
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