34ぺーじ。
シノが目を覚ますと、ふわりと覚えのある匂いがした。
振り返ればどうやら自分はグルッペンに抱えられながら眠っていたようで、彼もまたベッドで眠っていた。
シノは起き上がってグルッペンを見る。そして次にグルッペンの部屋と思われる場所の窓を開けた。
もう其処には、煙などあがっていなかった。
シノは安堵した。
終わったのだ、と。
「ぐるっぺん・・・・・・ わたし、みんな、守る。 この先、ずっと」
眠っているグルッペンにそう言って、シノは部屋を出て行った。
グルッペンは勿論、ぐっすりと眠りについているのでシノの言葉など知る由も無い。
シノは自分の部屋に戻った。
血まみれの服を脱いで端に寄せる。買ってもらったパジャマを着て、ベッドに入った。
あんなにも沢山の人間を一度に殺したのは、さすがのシノでも初めてで流石に疲れた。
シノは再び、深い眠りについたのだ。
鳥の囀りが聞こえてシノは目を覚ます。
ゴシゴシと目を擦って、窓を開けてみれば一羽の小さな鳥が舞い込んできた。
シノは驚きながらも、頭の上に乗っかってしまった鳥をどうすることもなくタンスに向かう。服を着替えて、洗濯物をメイドの下に持っていく。
それから食堂へ向かってみれば、中からはもう既に多くの人の声が聞こえた。
シノはゆっくりと扉を開けた。
「あ、おはようシノ! 昨日大丈夫やったか!?」
「シノちゃん! ロボロから通信入ったとき超ビビってんから!」
「おはよう、シノ。 頭の鳥、どうしたの?」
そんな暖かな声。
シノはぼーっと彼らを見つめていたけれど、其の存在を、生きていることを噛み締めて、彼女は言う。
「おはよう、みんな」
そして、笑った。
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