二十三話


──始業式を終え、HRを流し聞いて、ようやく訪れた放課後。


あのキャンバスは顧問に提出した。コンクールの手続きを今にも始めそうだったので急いで美術室に引き入れそれを見せると、顧問の先生はこれ以上にないほどの表情を浮かべ、そうして私のことを抱きしめた。花火よりも、宝石よりも、キラキラしていて素敵だと、顧問は言った。

コンクールの方はもう大丈夫。もし入賞してもしなくても、私の満足するものが描けただけで金賞みたいなものだ。


なので私は社会部へと必死に足を進めていた。
最終日、教室の机の上に放ったらかしにしたままのスケッチブック、見てくれただろうか。

あの日鬱さんに言ったように。
私は私の納得できるものしか見せたくないのだ、と。だからそれを置いてきたのだ。

見てほしかった。私に絵を描くことを思い出させてくれたみんなに。こんなに素敵な思い出たちを、ありがとうって意味も込めて。

だから……──


「……ど、ういうこと……?」


「だから、社会部が"ない"んですってばぁ!!」

「俺ら、昨日は主軸のほう行っとったんで詳しいことがわからんのですけど……椅子も机もなくて……」

「な……昨日の朝はあったよ!? だって私、ここにスケッチブックを置いてったの!」

「スケブ? ……あれ、そうじゃないですか?」


社会部の部室の前で困惑する2人は室内に何か見つけたらしく、それを見つけたショッピくんを先頭にそれに近寄った。
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