05


小学校裏の公園。あまり手入れの行き届いていないらしい公園内は当時と比べて雑草も多く生えていて、ここでは昔みたいに遊べないなと思った。

そんな公園に寄り着くといえばペットの散歩に来る飼い主くらいだろう。



けどその公園のベンチに座っていた女性は、そんな様子ではなかった。



暑くて脱いだジャケットを腕に引っ掛けてその女性の傍に歩み寄ると、彼女は俺の足音に気づいてこちらを振り向く。


驚いた表情は昔と全然変わらないらしい。



「ぐる、くん……?」


「……よォ」


「……ようやく、会えたね」


「ああ。……10年前は、来れなくてすまなかった」


「ううん。寧ろ来てくれるなんて思ってなかったから…… 私の事、覚えてる?」


「覚えてるからここに来たんだろうが」


「あは、それもそっか」



相変わらずどこか抜けている彼女の姿に胸のあたりがじんわり温かくなるのを感じた。
ああ、なんだろうこれは。なんだかとても泣きそうだ。



「……歌、聴いたぞ」


「うん」


「俺とお前で作った歌、だった」


「そう。ぐるくんと私で初めて作った歌。……私、ずっと見つけてほしかったんだ」



ベンチから立ち上がって俺に歩み寄る彼女のそんな言葉に首を傾げた。彼女はクスクス笑って、少し気恥ずかしそうに言う。
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