話の都合上夢主の名字は佐東で固定になってます。





「やっほー、みんなで何してるの?なまえちゃんに勉強教えてるの?」



テスト前の放課後、及川を除く私たち男バレのメンバー4人は一年の頃から変わらずショッピングモールのフードコートで勉強会をしていた。



……はずだった。



「及川お前何言ってんの?」



「及川が頭おかしいのはずっとだろ」



花巻と松川が続けて言う。



「みんなひどーい!!!ってかなんで及川さん呼んでくれなかったの!?」



「及川、本当に馬鹿なのね…私誘ったのに断ったの及川じゃない」



「それいつの話?」



「いつだっけ、一くん覚えてたりしない?」



1年の時なのは覚えてるけど、その先がどうにも思い出せないから一くんに話を振った。



「これ始まったの一学期の期末からだろ?だったら6月辺りじゃねえか?」



「あ、そうだね。じゃあ及川誘ったの多分6月かそこらだよ」



「今年の6月なまえちゃん俺に話しかけてくれたことないよ!!!」



及川、あんたそんなことまでメモしてたの?めっちゃ気持ち悪い。あと…



「てかこの会始まったの今年じゃねえよ」



「そうだよ一静の言う通りだよ」



「え…」



なんなんだ今日の及川、いつもに増してめんどくさい。



「なまえちゃんポテト食べる?」



及川との会話をぶった斬るように、貴大はにこにこしながら聞いてきた。



「いいの?」



「いいよ、あーん」



「あーん……ん、これバター醤油?美味しい」



いつも塩味なのに珍しい。まあ美味しいからいいんだけどね。



「たまに食べたくなるんだよね。あ、なまえのそれ何?」



「いちご味のやつ、期間限定なんだって」



「一口ちょうだい」



やっぱり、この人毎回私とちょっとづつ交換したがる。



「いいよー。あーん」



「あーん…おー、これも美味いな」



普段も細い目を更に細めて食べる。幸せそうに食べるな。



「…お前ら毎回幸せそうに交換しあってるよな」



「「岩泉/一くんも混ざりたいの?」」



「見事なハモリだなー」



一静は笑いながら言った。



「俺そもそも甘いもん好きじゃねえから遠慮しとくわ」



「そっかー」



確かに、甘い物好きの私たちは楽しめても一くんは甘い物好きじゃないもんね。



「ねえなまえちゃん、ここ教えて」



私の前にいる一静は物理の教科書を差し出してきた。



「…うーん、おっけー。いいよ」



「助かるわー」



「ちょっとさあ、黙って見てればなまえちゃん俺以外下の名前で呼んでるし、マッキーとあーんしあってるし、まっつんの膝の上にいたり岩ちゃんと飲み物のんでたり本当なんなの?!」



突然叫びだした及川。他のお客さんに迷惑だし、ずっといたことに驚いた。もう帰ったかと思った。



「俺の膝の上はなまえのだからー」



「そうそう、及川なんかに渡さないからね」



一静の膝の上は私の特等席だ。及川なんかに譲らない。



「違うそこじゃないから!!!!!」



「うるせえぞボケ川!!!!」



一くんさすが、及川なだめるの上手。



「てか何、なまえちゃん頭いいの?」



「お前廊下の張り出し見てねえのかよ」



そう、うちの学校は一学年何百人だか忘れたけど、その中の上位50人が名前と点数を張り出されるのだ。



「見てるから!!毎回見てるけどなまえちゃんいなくない?」



「はー?毎回同じところにいますけどー??」



毎回見てるならいつもいる人とかわかるでしょ。



「どこに?!」



「一番にいるから!!!」



「写真あるぞ」



一くんが出してくれた写真を見ると、そこにはちゃんと1位に私の名前が書かれていた。



「…え、嘘でしょなまえちゃんの苗字って左東なの?にんべんに左に藤じゃないかったの?!名前もそっちの字とか聞いてない!!!」



「信じられないみたいだし学生証見せてあげるよ」



財布の中から学生証を出して、及川に見せる。



「ほんとだ……」



「だから今までなまえは及川にずっと馬鹿にされてたのか」



「なまえかわいそー」



「及川くんひどーい、一静慰めてー」



ちょうど物理を教えてた一静に慰めてもらおう。



「なんで俺悪者にされてるの?!」



「そりゃクソ川、お前が三年間ずっとなまえのこと頭悪いって馬鹿にしてたからだろ」



「うわあああああん!!!!なまえちゃん今日ラーメン奢ってあげるから許してえええ!!!」



「ごめん及川、さっきからみんなと色々つまんでてお腹いっぱい」



これは本当のことで、普通にお腹いっぱいだし、そもそも三年近く馬鹿にしてたのがラーメン一杯で許されると思ってるのか。一くんの言う通り及川はクソ川なのかもしれない。



「…まあ、テスト明けに駅前のケーキ屋のバイキング奢ってくれるなら許してあげなくもない」



「わかった!!!!3日間ぐらい行く?!なまえちゃん大好き!!!!」



「は?なまえと2人で出かけるとか許さねえ!!」



「そーだそーだ!!なまえ連れてくなら俺も連れてけ!!」



「俺もなまえケーキ食べたい!!!」



一くん、一静、貴大も参戦してきた。みんなケーキ好きか、女子かよ。



「もうっ!!!!俺なまえちゃんのしか奢らないからね!!!」




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