待ち合わせ場所に着くと、既に赤葦君は来ていた。



「遅くなってごめんね」



「まだ待ち合わせ時間の前なのに何言ってるんですか」



急ぎ足で来たから時計見てなかった。でも赤葦君待たせちゃった事は確かだし、謝るのは別に普通じゃないのかな。



「赤葦君待たせちゃって悪いなって」



「みょうじさん随分ちゃんとした人ですね。全く、木兎さんに爪の垢煎じて飲ませたいくらいですよ」



「木兎君そんなに遅刻したりし…するね、うん」



フォローしようと思ったけど、よく考えたらホームルーム遅刻とか多いな。同じ部活の人はいるのに木兎君だけいなかったりするし。



「あの人朝練出てるのに遅刻するんですか…」



「朝練って週2とか3ぐらい?」



「いや、基本ほぼ毎日ありますよ」



「えっ、そうだったんだ」



何故か木兎君の話で盛り上がってしまった。きっと私も赤葦君もいい感じな話題が見つからないからなのかもしれない。



「そういえば、みょうじさん苦手な食べ物とかってありますか」



「うーん、強いて言うなら油っこいものとか…?」



なんか、食べるのそこまで気にしたことなかったな。



「自分のことなのに疑問形ですか」



「なんかピーマン、とかきのこみたいに具体的な食材名じゃないからこれでいいのか不安になってね」



「なるほど、とりあえずイタリアン苦手って言われなくて良かったです」



「パスタとか見た目おしゃれなの多いし、苦手な女の子少ないんじゃないかな」



パンケーキとか、パスタって見た目から綺麗でインスタ映えするしむしろ女の子好きなやつだよね。



「あ、みょうじさんここです」



赤葦君が止まった先には、何度かファッション誌でも特集されたことのあるパスタの店。



「素敵な雰囲気のところだね」



「味もいいみたいですよ」



赤葦君に手を引かれながら、店内に入る。夕方のこの時間、学生は少ないと思ってたけど半分近くは学生のように見える。



「みょうじさん?」



「あっ、ごめん」



こんな時間に人と一緒に、ましてや外にいるなんてこと殆どなかったからふわふわした気分になってしまった。



「頼む物決まったら教えてくださいね」



メニュー表に目を通すと、種類が意外と多くて驚いた。見た感じトマト系が美味しそう。



「ポモドーロにしようかな」



「わかりました」



赤葦君は店員さんを呼ぶと、ポモドーロとアラビアータ、あとアイスティーを二つ頼んだ。




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