酔っ払った横澤さんの本性見てみたい?!
短いし、グダグダなのは変わらない。
ほら、何て言うかな?
とりあえず、桐嶋さんに「横澤ハーレム」って、言わせたかっただけ。
井坂さんの突然の思い付きで、井坂邸で飲み会が開かれた。呼ばれたのは、何故か男ばっかり。
はぁ、とため息も自然に出てくる。しかも、桐嶋さんがまた、ジャプンの用事で遅れてくるそうだ。横澤が悪酔いしないように願う。
そんな中、横澤にハイボールだけは回らないように、気を付けた。
が、横澤は白ワインを飲んでいるみたいで安心した。
それが間違いだと気が付くのは数分後のこと。
高野が横澤に話しかけようと近寄れば、何処か目はとろん、としていて、嫌な予感がした。
スッと、立ち上がった横澤は、酔い始めて暴れだしそうな小野寺を捕まえると、そのままソファーまで引きずって行き、横澤がソファーの端に座ると、小野寺に膝枕をしていた。
何だこの光景。
小野寺は、普段のビビリが顔を潜め、優しく頭を撫でる横澤に自らすり寄っている。横澤は、ニコニコと終始笑顔だ。誰だコイツは?
「高野さん、横澤さんもしかして…」
羽鳥が、サッと青ざめた顔で耳打ちしてくる内容に頷く。
「もしかしなくても、酔ってるな」
その返答に羽鳥は頭を抱えた。
そんな中、小野寺を手懐けた横澤は、酔いの回ってきたのだろう、赤い顔の木佐に手を差しのべる。
「木佐、おいで?」
何処か甘さの含んだ声で、尚且つ物珍しい横澤の満面の笑み付きだ。酔いの回った木佐は呆気なく横澤の手に落ちた。
「ちょっ、木佐さん!?」
木佐を追いかけようとした雪名を羽鳥が腕を掴んで引き留める。ちなみに雪名は、木佐の知り合いでマリモの少女コミックス担当と言うことで何故か井坂さんに呼ばれたらしい。
「雪名君、止めておいた方がいい」
何があるか解らないから、と苦笑しながら止める。
恋人や好きな人が横澤に今、捕まっているからと言って、自分の身は可愛いものだ。
木佐は横澤の足元に座り込むと、横澤の足に頭を乗せてぼんやりとしているが、横澤に頭を撫でられると気持ち良さそうに目を細めた。猫か。
「吉野先生、こちらへどうぞ?」
ちびちび酒を飲みながら、立派に酔いが回ってきているのだろう、吉川千春…基、吉野千秋大テンテーも、漏れなく横澤の餌食になるようで、ソファーの肘掛けをポンポンっとして呼ぶ横澤の元へ行ってしまう。
「吉野……」
引き留めたいが、酔っている横澤に近寄りたくない羽鳥は、沈んだ。
吉野さんは、肘掛けに腰をかけ、横澤の肩に頭を乗せて甘えている。
「また、おもしれー酔い方してんなぁ、横澤」
クツクツと一連を見ていただろう井坂さんは、楽しそうに笑う。
この人は……、とも思わなくはないが。
「薫」
「はい、龍一郎さま」
「あそこ、行ってこい」
は?と首をかしげる朝比奈さんに、いい笑顔の井坂さん。
ニヤニヤ、何考えてるのか解りゃしねぇ。
朝比奈さんにも解らないのか、何をおっしゃっているので?と強い口調で返されてた。
「良いから、行けって」
背中を押された朝比奈さんは渋々、横澤に近づいて行く。
そんな朝比奈さんの行動が解らないのか、横澤は首をかしげて、朝比奈さんを見上げている。
そんな横澤を見習ってか、小野寺、木佐、吉野さんまでが朝比奈さんを見上げている。
若干困惑したような朝比奈さんを目の前に、横澤はふわり、と微笑むと、小野寺側の床に朝比奈さんを座らせて膝に頭を乗せると、幼い子を落ち着かせるようにいい子、いい子、と頭を撫でていた。
困惑した朝比奈さんを見て、酔っているのか井坂さんは爆笑している。
「こんばんは、遅くなりました…って、何横澤ハーレム作ってんだ?」
ガチャっ、とその時現れた桐嶋さんが救世主に見えたのは、気のせいだと思いたい。
斯々然々で、と事を話せば、あぁまたか。と桐嶋さんは楽しそうに納得して笑った。
「禅さん?」
入り口を見ていた横澤が桐嶋さんの名前を呼ぶ。いつから下の名前を呼ぶようになったんだお前。
桐嶋さんは特に気にした風もなく、横澤の近くへ向かう。
「なんだ?」
「撫でてくれないのか?」
その言葉に、桐嶋さんは目を見開いた後、クスッと笑いながら、クシャッと横澤の頭を掻き回した。
何度か撫でれば、満足して眠くなったのか、スウスウと寝息を立て始める横澤。
その回りでは、小野寺、木佐、吉野さんが寝ていて、朝比奈さんは寝る一歩手前のような感じに陥っていた。
「あー、お開きにするっきゃないなぁ、コレは」
「俺、来たばっかりなんだけど?」
「どうせ枠なんだから、飲んでも飲まなくても同じだろ?」
泊まってけ、と言う井坂さん。俺たちは、渋々頷いた。恋人の回収は忘れずに。
END
あれ?ただの聖母だった←
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