夢と正夢
CP小説として書いているわけでは在りません。
唯単に、私が面白いかどうかで書いてます←
「小野寺、この企画書全没」
「えぇえええええ!!!?ちょ、横澤さんマジですか!?」
俺は、冗談は言わねぇーよ。と横澤はエメラルドのブースを去ってしまう。目の前に置かれた赤字ばっかりで、その一番上に没!とデカデカと書かれた企画書を見て、はぁ、とため息を吐いた。
「おい、小野寺」
「はい、何ですか?」
泣きそうな、沈んだ声で返事をした小野寺。
高野は、その様子を見ず淡々と告げる。
「あの先生の作品、全没」
「はぁあ!?ちょ、何でですか!?」
「面白くねーんだよ、見りゃわかんだろ」
そう言うと、書類に目を通し始める高野。その姿を見て、小野寺はため息を吐いた。
(何で俺、漫画編集やって行こうと思ったんだろ・・・)
と、少し悲しくなりながら。
そこへ、あ、と戻ってきた横澤が小野寺に告げる。
「それの期限、明後日までだからな」
「はっ?ちょ、無理です!」
「無理?テメェがマシな企画書出してりゃ、この時間も有意義に使えただろうよ。無理でも何でもやれ」
いや、確かに全没しかも赤字ばかりの企画書を出した俺が悪いですけれども、そんな言い方って。とブチブチ思いながらわかりました、解かりましたよ、やれば良いんでしょやれば!!と、横澤に対しても高野に対するような態度を取ってしまう。
言ってから、ハッとして横澤を見ると青筋が立っていた。
「あぁ!?ずいぶん、元気そうだなぁ?そうか、やれるのか。じゃあ、今日中に提出してくれても構わないんだがな?」
その言葉に、サッと小野寺は青ざめて、無理ですってば!!と叫んだ。
バサッ、と起き上がる上半身。
あぁ、何だ夢か・・・。とホッと小野寺はため息を吐いた。
今何時だろう?そう思って時計を見ると、午前10時をきっちりその針は刺していた。
(ち、遅刻だぁあああああああああ!!!!!!!!)
真っ青になって、バタバタと家の中を駆け回り、支度をして慌てて自宅を飛び出した。
「・・・新人編集が、随分と良いご身分だな、小野寺」
すんません、と顔を真っ青にして頭を下げる。
高野と横澤が同時にため息を吐いた。
「今日は大事な会議だから遅れんなってあれ程言ったっつのに」
「たるんでんじゃねーの?お前の部下だろ、しっかり教育しろよ」
「悪かったって」
机に腕を組んで腰をかけている横澤、その顔は呆れ顔だ。
高野も、同じく腕を組んで小野寺を見下ろしている。
「高野に、お前の分の資料を持たせた。聞きたいことが有れば高野に聞け。二度目はねぇ」
そう言うと、もう一度ため息を吐いてから横澤は会議室を出て行った。
正確には出て行こうとした。
「あっ、小野寺」
「はい!!」
「あの企画書」
そう言われて、ドキッとする。今朝見た夢を思い出したからだ。
「よく出来てはいたが詰が甘い。後で返す。赤字のところ修正入れて出しなおせ」
「は、はいっ!」
それだけ、と言うと横澤は今度こそ完全に会議室を出て行った。
「横澤は、仕事に対して誰よりも真面目だからな。次同じことしたら、睨まれるだけじゃ済まねぇぜ?」
「肝に、命じます・・・」
真っ青な顔で、高野に返事をする小野寺。
すみませんでした、ともう一度頭を下げてエメラルドに戻ろうとすると、あっ、と横澤のように高野が小野寺を引き止める。
「あの、新人作家の作品。全没」
こっちは正夢かぁあああああああ!!!!!!!と、小野寺は心の中で叫んだ。
エンド
こんな、くだらない話をフッと書きたくなる。
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