originへと還りたい。
セフィロトについて調べてたら滴った話。
とりあえず、どうして始隼を書こうとするとどちらかが不在に陥る現象が現在起こっております。どうしてでしょうね?
まだまだ、ねつ造など多々ありますので。
・閲覧前と閲覧後の苦情については聞き入れられません
・また、誤字脱字は放置です、直しません。脳内補完よろしくお願いします。
れでぃごー↓
セフィロトは神が生み出した、世界を構成するための世界樹。
始まりの乙女、イヴはセフィロトに生っていた真実の実を食べて、禁忌を知った。
では、その真実の実、なる物とは一体?
「陽」
「あっ、始さんじゃないっすか……また、アイツの所ですか?」
また、と言う呆れ顔の陽に始はあぁ、と少しだけ苦い顔をして笑った。
陽の許可が無ければ、第一セフィラ・ケテルの魔族であり、世界の始まりの二人の内の一人、始でさえソコに行くことは出来ない。
「今、海が行ってるんで少し待ってくれると嬉しいっす」
「そうか……」
そう言って、力を温存するためか始はゆったりと木にもたれかかり、瞳を閉じた。
始は、魔族の守護するセフィロト反転世界の頂点で有り、このセフィロトの誰よりも優れた悪魔だ。
けれども、創造主たる神を超える事は出来ない。
神が定めた理により、始は裏のセフィロトから表のセフィロトへと来ることは出来ても、長居は出来ない。
普通の天族や魔族は自由に行き来する事すらままならないのだが、始まりの彼は違う。表裏のケテルの守護者は彼であるから、彼だけはこの表裏を行き来できる。
「……ねぇ、始さん」
「なんだ?」
普段、ココでこうして始が待っていても何も言わず自分の仕事をこなしている陽だが、この日は少し違った。
「どうして、アイツはアソコに閉じ込められてるんっすか?」
「……知らなかったのか」
「はい。俺が産まれた理由もアイツをアソコに閉じ込めるためで、閉じ込める理由までは知りません」
「そうか……じゃあ、久しぶりに話をしてやろう」
そう言って、始は遠く空のかなたを見つめた。
「昔、俺とアイツはこのセフィロトの第一使途として作られた」
「始さん、そんな昔から生きてるんですか?」
「黙って聞け。次に作られたのは、アダムと言う人間だった」
「旧約聖書の……」
「最初のアダムは俺たちに少し近い存在で、何も知らずそして脆く壊れやすかった」
今だからこそ、常識的に天族や魔族と比べて人間が劣る事など分かり切ったことだが、始たちが作られたときはまだそれが分からなかった。
「だから俺は、アダムの暮らしやすい世界を作った。けれども、俺たちとアダムは根本が違う。アダムは人であり、すぐに死んでしまった。当然悲しんだ俺たちは、アダムの骨から新たに二番目のアダムと始まりの女、イヴを作った。神の作ったアダムとは少し劣ったがな。その頃、セフィロトも成長し、春と海を管理者として作ったんだ」
「アダムとイヴだけじゃなく、春に海まで始さんが作ったんですか!?」
「そうだ。その頃はセフィロトもまだ小さく、表裏に分かれていなかったからな、魔族か天族が居れば一つの空間を治められたんだ。そうして、春も海も人間であるアダムとイヴを気に入り、穏やかに過ごしていたある日アイツが……イヴに知識を与えてしまった」
「始さん?」
俯き、ため息を吐く始に陽は少し首を傾げる。
「真実を知ったイヴはそれをアダムにも伝え、羞恥を理解し大きな葉で体を隠し、嫉妬、怒り、悲しみなど様々な感情を身に着けてしまった。それが、神の怒りを買った」
「神の、怒り?」
「神はアダムもイヴも、タダの何も知らぬ自分の思うがままの人形であって欲しかった。ただの傲慢だ」
「創造主に傲慢、なんて始さんしかいえねぇわ」
ハハッと笑って言うも、この瞬間天罰が下るかもしれないと思えば少し怖いとも思う。
「神にとって、感情を持って暮らすのは俺たちだけのはずだったからだ。アダムとイヴは生命の実を食べる権利を失い、地上へと追放された。そして、知識を与えてしまったアイツは、あの場所……ダアトに繋がれることに成った。俺とアイツは生命の実を食べているせいで死ねないからな。そうして、神はセフィロトを表裏に分け、その間の空間にダアトを閉じ込めた。更に世界を十に分け、ダアトに繋がる鍵を持つ管理者を作った。お前だな」
「そうっすね。そこからの事は何となくだけど覚えてます」
陽は始たちではなく創造主によって、鍵となるべく公平で裁きを下す事が出来るようにゲプラー(峻厳)の第一使途として作られた。中間的役割の、表の要。海や春を除けば、”彼”や始に対抗しうる存在の天族。
他の天族や魔族たちよりも頑丈に作られている。ただ、それがどこまで始に通用するかは別とするが。
「そう。神は分けたセフィロトへと理を引いた。ただ、俺の守護する世界、ケテルは俺の力が強大すぎるのか、表の管理者が出来ない、らしいがな」
「どうして創造主はアイツだけを閉じ込めたんですかね?」
「……アイツは知識を司る。だが、俺が司るのは創造だ。神には叶わないが、俺とアイツの力を合せれば、神にだって対抗しうる。同じ空間に閉じ込めて、もし接触でもされたらって事なんだろう。それを恐れたからこそ、だな」
「でも、会いに行けるんですよね?」
「お前が認めたからな。ただ、ダアトの中に入っても、俺の力は使えない。あいつの声も俺には届かない」
「っ、そんな、筈は」
「他の……春や海ならともかく、俺に知識を与える事、それが何をもってしても禁じられている。理によって、だ」
「じゃあ、何で……」
「なにも出来なくても、声を掛けられなくても、側に……一秒でも長く側に居たいと思うのは俺の我儘だ」
「もしかして、アイツと始さんは」
「対羽だ。アイツが居る限り俺は生きて居られるし、俺が生きているからアイツが生きて居ると実感できてる」
そう言って、始は対羽の証である闇羽に触れた。それは遣いがいる証として変化している。
天族の遣いがいる証。
それが、ダアトの彼だったとはさすがに陽も知らなかった。
「おっ、始か。何か邪魔したみたいで悪いな」
そう言って、海がダアトへと続く扉から現れた。
そんな海に始は首を横に振って、海の出て来た扉へと向かって歩き出す。
話はここで終わりだと言わんばかりに。
「なぁ、海。海はこの世界をどう思ってるんだ?」
「なんだぁ、行き成り」
「いや……ちょっとな」
「そうだな……歪、だとは思ってるよ。昔なら、対羽に気兼ねなく会えてたって言うのにな」
「海の対羽も、悪魔なのか?」
「ん?そうだぜ。綺麗な悪魔らしい、悪魔、だな」
「なんだよ、それ」
ぷっ、くすくすと陽は噴出して笑う。
「まぁ……それもあと少しで終焉を迎えるさ」
「海?」
「origin……この世界の名の通り、原点へと帰るのさ」
「いみ、分かんねぇんだけど……」
そうだなっ、と海は二カッと笑って陽の頭を撫でるとそのまま自分の治める世界へと戻ってしまった。
始まりの乙女が知ったのは真実。
教えた天使の名は禁忌とされ、誰も呼ぶことが叶わない。
叶うなら、世界よどうか”origin”へと還ってくれ
と、誰が願ったのだろうか。
END
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