照れ臭い
「翔太さん、お待たせしました」
雪名と名前を呼び会うようになってから、少しずつ、短いけれどデートする機会も増えてきた。
主に、俺の仕事が早く終わった日でないと、出来ないが。
「いや、俺が早く来すぎただけだから」
そうっすか?
そう言うと、雪名は俺の手をとって、笑う。
「やっぱ、俺が待たせたっぽいですね。手がこんなに冷えてる」
俺の手を自然に頬へ付けて、冷たい。そう笑う雪名にドキッとする。
「わっ、わかったから!手、離して」
「何がですか?」
「あぁ、もう雪名!」
「違うでしょう?」
うぅ、何でこう……あぁ、もう!
「皇!離せよ!」「はい、翔太さん」
にっこり、キラキラと輝いたいつもの笑顔で、満足気に雪名は俺の手を離した。
「うぅ*」
恥ずかしい、恥ずかしい、恥ずかしい!
多分、俺の顔は真っ赤になってる。
「じゃあ、行きましょうか」
それを気にせず、雪名は俺の手を取り歩き出した。
短い、短い、家までのデートコース。
この間に、良く名前呼びを強要されるようになった。
恥ずかしい、照れ臭い、けど……嫌じゃない。
END
- 26 -
[*前] | [次#]
ページ:
戻る
main