姫と出会った人々と


「さつき、起きたか?」


王宮から出て、逃げる際他の姉妹とはバラバラになった。

そんな桃色の少女を拾ったのは、少女の父、元帝光国王の妹の子供である虹村だった。

気絶していた彼女を、自らの屋敷まで運び、手当てした。自国が滅べども、虹村が領主であることには変わりが無く、無抵抗だったためあらされることも無かった。


「さつき?」


先ほどから返事をしない少女に、不信に思った虹村が近づく。

ベッドに腰をかけ、上体を起こしていた少女の顔をうかがえば、少女は思いっきり虹村にしがみ付いて泣き出した。

が、


「さつき、お前・・・声が」

「・・・・・っ!!」


喉に手を当てて、涙にぬれた顔を振る桃色の少女。

そんな少女の顔を見て、虹村は、ギリッと歯を食いしばった。


「・・・お前は、お前だけは、罪なんかじゃないって言うのに」


チクショウ!!と、叫んだ虹村は少女を抱きしめた。


「お前は、お前だけは大丈夫だと・・・、なのに、何で・・・」


奪われた!そう、きつく抱きしめながら、苦しげに虹村は叫ぶ。


「・・・っ」

「無理に、話そうとしなくていい。これ以上、お前を傷つけさせやしねぇ。俺のそばに居ろ」


そう言って、虹村は桃色の少女を慈しむ。

少女は、泣きながらも虹村の言葉の意味を、探る。

罪、奪われた、それは、一体何のことなのか。

その、罪のせいで少女たちはバラバラになってしまったのか。

それを現在、少女の知る限りは、目の前の虹村しか知らない。


「ずっと、俺のそばに居て、俺に守られろ」


そう、少女に告げる虹村の瞳は、珍しく、きっと目の前の少女にしか感情を変えないだろう。その瞳は、悲しげな色をしていた。









虹村って、笑ってる印象が少ないんですが・・・。でも、好きだよ。うん。というわけで、キャラがつかめない第二段。元帝光公爵×姫ってことで。


桃井 さつき

→帝光の元第五皇女。さつき姫と呼ばれていた。実は、元帝光皇王とは直接血のつながりがあったわけではない。桃色は、赤に繋がる色。さつきの母親は皇王の異母妹。降嫁していた家の主人が亡くなってしまい、お腹の中に居たさつき共々城へ戻ってきた。従兄妹である虹村とは、虹村が灰崎をシバきながら後宮へ入ってきたときに出会った。現在、何故か声が出ない様子。


虹村 修造

→幼い頃に、出入りしていた後宮で見かけたさつきに一目ぼれ。灰崎を連れ戻す、と言う名目で後宮に入って、しっかりさつきと接触していた。元帝光皇王の甥に当たり、何にも無ければ、男児の居なかった皇王の後を継ぐ、皇位後継第一位だった。現在、キセキの面々の秘密を知る、唯一の人。


(ほんの作者の小話) 

もっと、こう・・・、ゲロ甘系でも良かった気が・・・。ただし、現段階では虹桃って言うより、虹→→(←)桃って感じですね。虹村さん、もっと不思議な人にしたい。けど、そんな技量はなかった。そうさ!これが限界さ!!



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