天気のいい穏やかな日。尸魂界でも桜は桃色に咲き誇り今が見頃だ。
そんな中、和やかな雰囲気を壊す怒声が聞こえ、つい気になって立ち止まった。

「だから、まだだって言ってるじゃない!早く戻って」
「もう治ってるじゃねえか!貧弱四番隊が俺らに口出しすんじゃねぇ!」
「貧弱四番隊?貴方達のひどい傷、治したの誰だと思ってるんですか!」

四番隊の隊士が十一番隊の隊士に噛み付いている。小柄な女の子が大柄な男に噛み付いている。どちらも引き下がらない。すると苛立ちから男が女隊士に手をあげようとした。

「こないなところで何してんねや」
「っ平子隊長…!」
「お前らなぁ!女に手ぇあげる男は最低やぞ」

見兼ねて仲裁に入れば十一番隊士らはさっきの態度はどこへ行ったのかすぐ去って行った。まって、と彼女が声にするものの彼らが立ち止まることは無かった。

「大丈夫か」
「全然大丈夫じゃないです」

振り向けば彼女は不服そうな顔をしていた。

「…あの人たち、まだ怪我が治ってないのに治療の途中で帰って行ったんです」

貧弱四番隊。
そう言われていたのに彼女は彼らの怪我を心配して怒っていたのだ。四番隊の隊員らしい。

「それは悪かったな」
「いえ。お手を煩わせてしまって申し訳ございませんでした。平子隊長」

ぺこりと頭を下げた彼女は新米の隊士なのだろうか、死覇装が汚れひとつなく綺麗だった。

「名前、教えてくれんか?」
「四番隊平隊員の高峰千綾です。」

それが、カノジョと俺の初めての出会いやった。