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担任である相澤先生によって私達は入学式をすっ飛ばして体力テストを受けることになった。グラウンドに出て各種目の説明を受けていく。簡潔に言うと小・中とやってきた体力テストを個性を使ってやれということらしい。それだけなら良かったかもしれないが、相澤先生は個性を使っても良いと知った時の私達生徒の反応が気に食わなかったらしく、教師の権限だとかで体力テストの結果が最下位の者は除籍処分にすると言ってきたのだ。ちなみにそれって鬼殺隊枠で入ってきた私と竈門くんも同じなのでしょうか。質問したかったけどあまり人に自分が鬼殺隊だということを知られたくない私は勇気を出すことが出来ない。しかしそこはさすが合理的を求める相澤先生と言うべきか、ちゃんとそのような質問をされることも見越してかそういう質問を受けるよりも前に「ちなみに鬼殺隊枠で入学してきた奴が最下位になっても除籍処分にする」と言った。その際、相澤先生の口から『鬼殺隊枠』という言葉が出たせいか普通に入試を受けて入ってきたであろう皆は「そういえば鬼殺隊枠で入ってきたのって誰なんだ?」と騒ぎ出したが、それも相澤先生の一喝で静かになった。チラリと竈門くんの方を見ると、彼は朝と全く変わらない人のいい笑みを浮かべながらしっかりと相澤先生の話を聞いているのが見えた。優等生ってああいう人のことを言うんだろうな〜……。それにしても、少しは動揺しても良いんじゃない?私達も除籍の対象になるって分かったんだから。もしかして自分の実力に自信があるから除籍される心配はないと思っているのかな。それか持っている個性が良いとか……?
鬼殺隊士は戦闘に個性を使ってはいけない。もし個性を戦闘に用いた場合は隊律違反になる。つまり基本的に自分達で明かさない限りは誰がどんな個性を持っているのかは分からない。だから中には無個性という人もいるかもしれない。でも鬼殺隊は個性がなくても、最終選別を通りさえすれば入隊はできる。そこから生きるか死ぬかは実力次第だけども。
ちなみに私の個性は『音波』。バリバリ戦闘向きとは言えないが、使いようによっては十分攻撃も出来るし遠距離でも使えるのでわりと需要のある個性だ。限界まで使ったことがないからこの個性のキャパはどこまでなのかとかは分からないが。でも体力テストでこの個性をどう使うか。正直、使いどころが見つからない。私は全集中・常中を既に修得しているのでいつも通りにやれば良い成績が出ると思うんだけど……。結果は周りの人達の成績によるかな。とにかく、やることを確実に。私の師範・・・・にも言われたしね。『常に心を燃やせ!』……と。
だから私、頑張りますよ!師範!!!


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大正コソコソ噂話


乙藤 納豆

第一種目 50メートル走……4秒52
第二種目 握力……右 43キロ、左 48キロ
第三種目 立ち幅跳び……8・73メートル
第四種目 反復横跳び……65回
第五種目 ボール投げ……249メートル
第六種目 上体起こし……43回
第七種目 長座体前屈……70センチ

クラス順位 5位



竈門炭治郎

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クラス順位 6位


体力テストの結果はこうらしいですよ!
ちなみに炭治郎の詳しい結果は秘密らしいです( ˘•ω•˘ ).。oஇ

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