Story:08 不覚の判断-1-



爆発と共に周囲は大きな煙に覆われる。そのタイミングでわたしはとっさに16号へと攻撃に出た。

くり出した回し蹴りが16号の首に入る。
…が、相手は何食わぬ顔だ。

「それがお前の本性か?」

「あなた…完全に機械のようね…!」

感触が違う。何て固いボディなの…!?

「16号!?」

突然の攻撃にそばにいた18号は思わず叫ぶ。

「18号、お前は手を出すな。オレだけで充分だ」

16号は構えもせずわたしの前に立ちはだかった。



次第に煙が晴れる。
一方で、ピッコロの攻撃に余裕の表情でバリアを解く17号の姿が。16号たちの動きに気付いたらしく、こちらを見ている。

「何だ、あっちでもケンカか?」

「あの女…何をするつもりだ…?」

意外な事態にピッコロも思わずこぼした。

「まぁいい。オレはお前に用があるんだからな。おい、場所を移すぞ」

16号たちにも聞こえる声で17号は呼びかける。先程のピッコロの攻撃で小島は一瞬にして消え去ったのだった。

「18号、お前は行け」

「あんたまさか戦うのかい!?」

「いや、そこまでする必要はないかもしれない」

16号はわたしの焦りをよそに全くもって冷静だった。まともに戦ってはこの男には勝てないのかもしれない。

わかってはいた。
わかってはいたが、わたしにはその焦りが止められなかった。

失敗する訳にはいかない。全てはドクターの意思を継ぐためなのだから。でも今、目の前に18号たちがいるのを見逃す訳にはいかない。

「どうやらお前は戦わずにいる訳にはいかないようだな」

まるで心の内まで読まれたかのような言い草だ。苛立ちさえも湧いてきた。

「何もかもお見通しなのね。あなたと戦ってもきっとわたしは勝てない。でも目的を果たすためならそれは別問題よ」


わたしが今一番必要としているのは17号と18号だけ。16号は一切関係ない。それも分かっている。
そう、とにかく18号だけでも連れ出せさえすれば…!そう考えた瞬間、わたしは別の島へと向かった18号の後を追おうと勢いよく飛び出た。

「待て!」

16号が即座に目の前に現れ、わたしを制止する。

「邪魔をしないで!」

その彼を避けて再び追おうとするわたしの腕を掴み、大きく一振りされたかと思うと、海面へと激しく叩きつけられた。

ますます感じる力の差。でもわたしは諦めるつもりもない。
またも18号を追うために飛び出した。が、今度は後ろから脚を掴まれた。

「なかなかタフなようだ。たぶん18号だけでなく17号にも劣らぬ強さを持っているのだろう。悪いが行かせる訳にはいかない」

「わたしは…諦めないわ…!」

掴んでいる16号の腕に向かって気功波を何度も放つ。だがその手は全く離そうとはしない。そのまま勢いよく引き寄せられ、腹部を強く殴り込まれた。

目の前が一気に揺らいだ。

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