01
「真白、そんな端で膝抱えて…まぁーた餓鬼共に何か言われたのか?どぉーれ、お兄さんが慰めてあげようではないか」
そんな声と共に、私の背中と壁の間に入り込み無理矢理隙間を作ると私の体を両足で挟むようにして座り込んだ黒い影。本来人同士でならば交わされる互いの体温も、彼相手では伝わってくるのはただ冷たいだけの圧迫で。
「……慰めとか、別にいらない」
「そう拗ねなさんなって。真白の嫌だって思うもの、全部ぜぇーんぶ飲み込んであげるから。だから、ね?吐き出してごらん?」
「……」
「まーしろ」
「……」
「真白ちゃーん」
「……」
「ははっ…頑なだねぇ。もぉー、」
序章開始
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