「おうレノ!今からみんなでトランプすんだけどよお前もどうだ!」
「伊春くん。そうですね…まぁ、時間もあるし…」
「こいつまた名字さんのとこ行くつもりなんじゃねーの?」
「懲りねぇなぁお前も」
「別に迷惑かけてないですし、俺も勉強になるんですよ」
「よいしょっ…あ、みんなお疲れ様」
「名字さん!どこか行くんですか?」
「うん、ちょっと買い出しに」
「ごめん伊春くん!また今度!」
「ちょ、!おいレノ!」
「市川くん、みんなは大丈夫なの?」
「はい、特に大した事ではないので」
「そっか、」
ショッピングモール
「よし、全部買えたかな」
「俺持ちます」
「え、いいよこれは軽いから」
「大丈夫です。筋トレなんで」
「いいのいいの、あ、ねぇちょっと小腹空かない?あれ食べようよ」
「え、ちょ名字さん」
「市川くん何食べたい?」
「いや、俺は…」
「ちょっとだけ寄り道しても大丈夫だよ。買い物付き合ってくれたお礼に奢るから」
「じゃぁ…ビターチョコで」
「はい!あそこに座って食べよう」
「美味しいね」
荷物を置いてジェラートを食べる彼女。
満足そうに笑うその姿にレノも素直に可愛いと微笑む。
「市川くん…美味しくない?」
「え?」
「なんか思い詰める顔してたから…」
「いや…その、」
「ん?」
「…市川って呼ぶんじゃなくて」
「……」
「名前で呼んでほしい、です」
「……え?」
「いや、なんか俺だけ苗字っていうか」
「亜白隊長も保科副隊長も苗字だよ?」
「……いや、いつの間にか伊春くんだって名前で呼んでたし、四ノ宮も……」
「……」
「……」
「……れ、レノ、くん」
「……うす」
「……」
「……俺も名前で呼んでいいですか」
「……へ、あ、うん」
「……名前さん」
「……うん」
みるみる顔が赤くなる。
嬉しい、こんなに名前を呼ばれることが嬉しいなんて。
「……レノくん、今日はありがとう」
「いえ、こちらこそです」
「あの、次の休日って、空いてますか」
「え?うん」
「良かったら出かけたいんですけど、2人で」
「……え、うん、いいよ」
「じゃ、また連絡します」