火星/rbr
俺は生徒会の仕事が終わって一人家に帰る時、前まではいつも隣に幼馴染がいたんやけど。ほんま、消えてしまったんや。彼奴らしい最後だったけど、俺はそんなの嫌やった。
歩道橋を二人で歩いていた。いつも通りの歩道橋だったんや。あれは陽炎が見えるほど暑くなっていたんやろな。俺らは楽しく毎日が充実していた。いつも彼女が話す内容は面白くそれ以前にな彼女の長い髪に横顔が綺麗なんて思ってしまった。
幼馴染だからアイツの好みの男性なんて知ってただから、俺に勝ち目なんてないんやと思ったんや。高身長なんて慣れたら良かったなんて思いながらいつも一緒に帰っていたんや。
過保護に思えるかもしれんが俺は彼女の隣にいてアイツが大切な人が出来るまで一緒に居れればええんやって思ってたんや。そんなある日に彼女とお別れするなんて誰も思わなかったんよ。
いつも通りに二人で歩道橋を渡ってる時だった。階段降りる手前に小学生なのだったのかな。ランドセルを背負った子がいたんや。その子が階段の一番上から落ちそうなっていたところを彼女は庇って一緒に落ちて言った。階段から転がっていく彼女は転がって行った場所には彼女の血らしき赤色のモノが零れていたんや。
俺は今の状況が飲み込めなかった。だって大切な人が落ちていったんやぞ。周りの人がどんどんと集まってやっと状況に気づいた。誰が呼んだのか救急車が来て病院に運ばれたけど彼女は即死だったらしい。
彼女が庇った子は大事に至らず軽傷で済んだらしい。もしも彼女が庇わなければ死んでいたらしいと言われた。彼女は自分の命と引き換えにその子を守って言うんや。彼女らしい正義のある彼奴の最後には良かったかもしれんが俺は悲しいよ。お前に何も言えずに"好き"のたった二つの言葉も何も言えずに俺はヘタレやったんやな。
もし、あの時、俺がお前と同じようなことが出来ていればお前はまだ、隣にいてくれたんかな。俺の隣で面白い話をして楽しそうに笑ってくれたんかな。
俺は歩道橋を渡るたんびに彼女の幻を見てしまうんや。隣で笑う彼女の幻が俺の目には写ってしまうんだ。心が病んでるとか精神がイかれてるなんて言われても俺には彼奴しかおらんかったんよ。
「俺はお前に言えなかったんや。ただ、好きって言えれたら何か変わってたんか。応えてよな」
頬に伝う冷たい何かは俺の心まで凍らせていく。あの日の後悔は俺に永遠と幻を見せるんや。
「ほんと、お前の隣に永遠にいたかったよ。」
なんて歩道橋の下のところに花束を置いて今日も帰っていく。永遠と晴れないこの気持ちはどうしたらええんやろうか。
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