フラジール/rbr
俺は人があまり通らない路地裏で人を殺した。
これが初めてでは無い。
何十、何百と人を殺しているが人を殺してもなんの感情が抱かなかった。初めて人を殺した時に俺はなんて思ったんやろ。今では思い出せない感情が此処にある。
俺は命令されてとある屋敷に潜入をしている。命令は今、潜入をしている屋敷の主、従者、屋敷の主の家族。つまりはこの屋敷の主に関係を持つ者全て殺せと言う者である。
グルッペンに目をつけられるなんて可哀想な奴らやな。なんて思っているが悲しいや苦しいなんて思っていない。だって俺に関係することじゃ無いしな。
「これで何人目だっけな」
ナイフでメイドの服を着た女は真っ白なメイドを紅く染まっていく。また、他のメイドの首を掻き切った所からは紅色の花弁が綺麗に散った。その花弁は俺の服まで染まらせた。
「あぁー汚れたんやけど」
倒れた女の頭を踏み潰しても反応無い。
当たり前か。
だって死んでるんやから。
ビチャビチャと赤色に染まっていく作られた道を歩いていく。
「此処が屋敷の主がいる部屋やな」
扉をノックするが反応が無い。それもそうか逃げてる可能性とかあるしな。ドアノブを掴んで回す。
ゆっくりと開けて中を確認をすると扉の前で流れ込んでいる血が目に入る。そして次に目に入るのはナイフを持った一人の少女である。
「あんたが殺したんか」
そう聞くが少女は反応をせずに無頓着にいる。死んだ死体をまじまじと見ているだけで何もしようとしない。
「なんや。なんかあったか。」
近づいてナイフを掴んでいる手俺は掴むとやった少女は俺がこの部屋に来たことに気づいたのだろう。
「あなたは。」
「俺はここの屋敷の主を殺すこと依頼されたもんやけど先客が居たみたいやな。」
「私の御父上を殺しに来たんですか」
「そう…ん、今なんて言ったんや」
俺は思わず聞き返してしまった。この子は自分の親を自らの手で殺したんか。何の為にそんなことをしたんやろうか。俺は此処で彼女に興味を持ってしまう。
「御父上を殺しました。」
少女は何事も無く言う。
この子にとって自分の父親はなんやろうか。家族というものに対しての価値がそれまで無いのか。もしくは父親に対しての何かが崩れたんやろうか。
「それはわかった。まぁ、そんな事はええんや…俺は命令で君を殺さなければいかないんやけども。」
見た目に関してはまだ、幼く見えるがそんな子が人を殺めた。そう考えると何か胸の中にある物が揺らぐ。
何故、心が揺らいだのか分からないが少女の映るもの。その信念と言うもの惹かれているのか。
「まぁ、拒否権とか無いけども。俺らの組織に来ないか。」
「なんで誘うのですか。」
「興味や。俺は君に興味を持ったから誘ったんや。どうや。来る気は無いか」
少女はふぅーと溜息をついて
「いいですよ。あと、この掴んでいる手を離してくれませんか」
そう言われて思い出した。腕を掴んだままということを。パァと離して「ごめん」と言うと少女はふふっと笑う。
「大丈夫ですよ。さぁ、私を組織まで案内してください」
「わかったよ。結構わがままなお嬢さんやな。」
俺はこの日から執着をしてしまう。
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