花束を折る/os


俺には懺悔したいことがある。

俺には愛していた人がおったんや。

ただ、思いを伝えられずに思いを隠していたのだけどもそれを言う前に俺の目の前で消えてしまった。

その消えてしまったのは一瞬だった。目の前で静かに真紅の薔薇の花びら散った。微かにその花びらは俺の頬に温かく張り付く。

彼女が倒れのはまるでアニメのワンシーンのようにも思えたがこれは現実なんだと自分に言い聞かせた。自分の愛した人が目の前で散る姿を俺はただ、見ることしか出来なかった。

「オス…マン。オスマン…」

そう名前が呼ばれてやっと今置かれている状況を理解する。彼女が消える様を俺は目に焼き付けていたんや。

彼女は医務室に運ばれたが運ばれた時点ではもう既に亡くなっていたとそう報告された。俺は最後に彼女に何一つ伝えられずに彼女を見送ることしか出来なかった。

そして、俺の何かが崩れる音がした。

「俺はなんであの時に動けなかったんやろ」

窓を眺めながら一人呟く。

何度も何度も彼女の散るする姿が脳の中で再生される。

それが悲しいことでも忘れないために何度も思い出すんだ。

まるで呪いのように。

「さて、今日も会いにいくか」

大切なあの子から貰ったトルコ帽を頭につけて。

大切なあの子が花言葉を持つ花束を持って。

今日も俺は会いにいく。

あの世で彼女が幸せで居られるのならば俺はなんだってする。

「君の幸せを俺は祈っているよ」

そう墓の前で膝を地面に着き両手を合わせて祈り続ける。

もし、来世があるのならば君の来世が幸せであることを

「あわよくばもう一度出会えることを」

トルコ帽を頭から取り彼女の眠る墓に乗せて俺は立ち去る。

「また、来世でな」










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