アイオライト/ut
「なぁ、このピアスなお前に似合うと思って買ったんやけど」
お酒を飲んでいる最中の事だった。いきなり、袋を取り出してくれば中からは箱を出してくる。「開けてみ」と言われて開けてみる。
そこには紫のような青色のようなどうも良い表しいそんな色だけど美しいと思えるような透き通っている宝石が着いたピアスであった。
「これな、お前に似合うと思って買ってきたんよ」
そう言ってくる鬱の顔はニコニコしている。酒に酔っているのかと思いながらその発言を無視するとじっーと視線をこちらに向ける。
「なんや、つけてくれへんのか」
そう言って自分の長い髪を耳にかけてふぅーと息をかけてくる。その息耳に入りビクッと身体が勝手に動いてしまう。そして危機感を感じて距離を置こうとすると彼は片手で私の両腕を掴んで優しく押し倒す。
「逃げようとしたらあかんよ。俺な、ホンマに可愛ええなって女の子は初めてやで。だからな、俺のって言う象徴する為になこれを付けて欲しいんや。虫除けの為や」
「拒否権は無いよね」
「あるわけないやろ。」
腕を掴んでない手でピアスを持って「動かんといでな」と言って私の耳に器用にピアスをつける。
「やっぱり似合ってるな」
なんて耳元で囁いてからもう片方の耳にも同じようにつける。酒に飲んでるせいなのか少し熱を感じる。それとも酒を飲む前に微熱でもあったのかと考えてしまう。
「顔を真っ赤にして。ホンマに可愛ええな」
押し倒すことをやめて満足したのか私の顔を見ながら頬杖をつきながらニヤニヤとしている。彼の顔を見ていると
「なんや、俺の顔になんかついているんか。それとも俺の顔がいいからって惚れちゃったんか」
なんて聞いてくるものなのだから仕返しと言ってはなんだが
「うん。イケメンだと思うよ」
そう言えばいきなり、唇を塞がれて歯列を舌でなぞられ、口の中で蹂躙される。くちゅ、ぬちゅ、といやらしい音を立てて舌を絡め取られる。思わず息が上がってしまう。唾液が糸を引いて唇と離れるとばちん、と彼と目が合った。
「お前が誘うからいけないんやで」
そう言って彼は軽々しく私を持ち上げるとベッドまで連れて行く。
ベッドに着けば私の上に覆い被さるように押し倒しては自分のメガネをテキトーに投げる。そして自分が着ているYシャツのボタンを一つ。また一つと外していけば彼の綺麗な肌が見える。
「今日は寝かせへんからな」
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