「お前、あんなこと言ってどうするつもりだ」
「姫様達を安心させる為だよ。そうでもしなきゃ部屋に入ってくれそうになかったから」
クレールはイライラした様子で「あっそう」と言った。
ルミエールは仕方ないとでも言いたげな表情をした。
2人は黙って部屋の前に立っている為辺りはしーんと静まり返っている。
一方アリシアは。
(どうしてクレールさんはあんなに冷たいのかしら…)
クレールについてずっと考え事をしていた。
(どうしたら、仲良くなれるのかしら)
その時、コンコンと誰かがアリシアのいる部屋の窓を叩いた。
「誰かしら…」
アリシアは窓に近づき、開いた。
その頃、アイスはというとベッドの上でぬいぐるみを抱きしめながら寝転んでいた。
(こんなもの貰ったの初めて…)
今までアイスが誰かに貰ったものといえば、宝石などの装飾品やドレス、それに化粧品などの自分を飾るためのものか、勉強道具や難しい本などの教養を得るためのものばかりだった。
(とてもふわふわ…どうしてこんなに嬉しいのかしら…)
抱きしめて目を閉じていると、コンコンと窓を叩く音が聞こえた。
(誰…?)
アイスは恐々と窓に近づいた。
そして窓を開けた。
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