「まずい、このままではまずいぞ」
オズモンドは焦っていた。
隠れながらアリシア達の様子をうかがっていたのだ。
「このままではアイス様が負けてしまう」
何かいい方法はないかと必死に考える。
しかし自分の欲に囚われているため、何も思い浮かばない。
自室の中を苛立ちながらうろうろしている。
「何か…」
考えても考えても何も浮かばない。
「おやおや、お困りのようですねぇ?」
「だ、誰だ貴様!」
いつの間にか窓が開いていて、その縁に人が座っていた。
「ずいぶんと偉そうな…。まあいいでしょう。
私はジョーカー、黒の公爵夫人の手下ですよぉ?」
「こ、公爵夫人の!!申し訳ございません!」
公爵夫人と聞いてオズモンドは青ざめる。
ジョーカーは心の中で嘲笑した。
「そ、そのジョーカー様がどうして…?」
「こちらを授けようと思いましてねぇ」
そう言ってジョーカーはオズモンドにカードを差し出した。
「こ、これは…?」
「とあるモノを召喚するカードですよぉ」
とあるモノとは一体…と疑問に思いながらオズモンドは恐る恐る受け取った。
「明日はどうやら皆さんで町に向かうらしいのでその時に使ったらどうですかねぇ?」
「わ、わかりました…!是非使わせていただきます!」
それでは、とジョーカーは手を振ると一瞬で消えた。
25/33
前へ 次へ