ぬいぐるみはカイルとレイルの攻撃が効いてないのか全く倒れる様子がない。
2人はだんだん疲れてきたのか、息が上がっている。
「加勢しますよ」
そう言ってやってきたのはクレールだった。
「クレールさん!?お姉ちゃんは?」
「広場にいれば安全でしょう、あいつもいますし」
あいつとは、ルミエールのことだ。
「まったく、何を考えてるんでしょうね。この騒ぎを起こした人物は」
クレールはそう言って溜息をつき、そのあとに呪文を唱えた。
ぬいぐるみに氷の刃が突き刺さる。
カイルとレイルは感心しながら見たあと再び攻撃を始めた。
しかしぬいぐるみの動きが止まる様子はない。
そこへ誰かが広場の方から走ってきた。
「だめー!!」
「なっ!?姫様!」
アリシアだ。
アリシアはぬいぐるみを庇うように3人の前に立った。
「何してるの!?」
「だめよ!この子、元はこの町の職人さんが作ったものよ!」
「そんなわけ…」
ない。と言おうとしたカイルにアリシアは町の人から聞いた話をした。
今日の祭りの屋台の売り物だったが、どうしてかはわからないが急に動き出し大きくなったらしい。
「でもだからって」
「後ろ危ない…!」
走ってきたアイスの声でアリシアは後ろを振り返ろうとした。
ぬいぐるみはなんのお構いもなしにアリシアに攻撃を仕掛けたのだが、アイスの魔法でアリシアに当たることはなかった。
「このまま燃やしてしまおうかしら…?」
そう言ったアイスにアリシアはダメダメと言うように首を横に振った。
そしてぬいぐるみのほうを見た。

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