12.なつはすぐそこ





テストが終わり6月の中旬。

学校はいよいよ学園祭モードになり、浮かれた空気が漂う。

柏木高校ではテストが終わってすぐ学園祭準備期間になり、1ヶ月後に学園祭(それが7月の中旬)、そして学園祭が終わったらすぐに夏休みだ。
テストから解放されたこともあってか、みんな気合十分で取り組んでいた。

「……ということで、役割分担はこんな感じです。
基本的に一人一役。掛け持つと大変だからあんまりいろいろやらないこと。部活動とかで忙しい人は考慮します。
やりたいやつに名前書いてってください」

学級委員の人がさくさく進めてくれて、みんな目を輝かせて黒板の前に向かう。

「花純ちゃんはどれやるの?」

「うーん……写真部で学園祭期間中は校舎を回るから、演劇部門の雑用やろっかな」

黒板に書かれた役職は大きく3つ。
1つ目、模擬店担当。主に企画したり、教室内を改造したりする。ちなみに当日店を回すのはクラス全員だ。
2つ目、演劇担当。柏木高校の演劇は、例えば私たち1年3組は2年3組、3年3組と合同で行うので、主に1年生は出演するか雑用をするかだ。脚本、演出は3年生がやる。
3つ目、装飾担当。これは、クラスや縦割り演劇ではなく、学校全体に関わる仕事。まあ要は学校の飾り付けだ。

柏木高校の学園祭では文化部が主に活躍する。
吹奏楽部や合唱部などはステージがあるし、美術部や私たち写真部は展示がある。中にはパフォーマンスを行う部もあるみたい。
そして私たち写真部は生徒会と協力して、学園祭期間中の校内の様子をカメラに収めるという大事な仕事がある。

「そっかぁ……じゃあわたしも同じのにしよっかな」

「え、ふーちゃん器用だからわたしの仕事なくなるね」

「みんなー!花純ちゃんサボる気満々だからたくさん仕事あげて!」

「もー、冗談だって!」

そんなことを話しているうちに係は決まった。

一応、わたしは写真部だから仕事に居なくても大丈夫なようにしてくれたみたい……ありがたいなぁ……。

みんなが浮かれる、夏はもうすぐ側まで来ていた。


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