Let's Go りっぱ寿司!
「この前はビフテキだったでしょ!虎杖、譲りなさい!」
「えー!俺、肉が食いてぇよ!」
「こうなったら…虎杖、私はパーを出すわよ」
「え?!」
「「ジャンケン…」」
課外授業(仮)の後にご飯を奢ってあげるよと言うと悠仁と野薔薇がまたビフテキだ、いや寿司だと喧嘩を始めた
キミら二人はいつもそれでケンカするよね。他に食べ物知らないのって思う。恵はいつもどおり我関せずで食べられるなら何でもいいって顔してるし
「恵は?何か食べたいものとかないの?」
「別に…五条先生が連れて行ってくれるところなら大抵は良い所なんで」
「ふーん。すみれは?何食べたいの?」
きょとんとした顔で僕を見上げているすみれにご飯だよ、ご飯というと腕を組んでうーんと悩むと顔をパァと明るくして言った
「すみれ喜久福たべたーい」
「喜久福はご飯じゃないから高専に帰ってからね〜」
「むぅ」
むすぅっとした様子のすみれの頭を撫でるとじゃんけんの決着がついたのか野薔薇がガッツポーズをしていた
「よっしゃ!!!!」
「野薔薇が勝ったってことは今日は寿司かぁ〜銀座のいつもの所でいっか」
「ザギンでシースー!ふー!」
銀座の僕の御用達の寿司屋に予約の電話かけようとスマホをポチポチと弄っているとすみれが僕のズボンを引っ張った
「さとる、さとる。すしってなに?」
「あれ?すみれ寿司食べたことなかったっけ?」
「ないー」
僕とすみれの会話を聞いていた悠仁が突然声を上げた
「じゃあさ!じゃあさ!回転寿司にしようぜ!」
「ああん?ふざけんな!私は寿司が食いたいんだよ!伏黒!アンタも黙ってないで何とかいいなさいよ!」
「俺もさすがにどうせなら美味い方がいい。五条先生の金だし」
「カップ焼きそばと焼きそばが違うように寿司と回転寿司だって別モンなんだよ!寿司は食事だけだけど回転寿司はレジャーなの!遊園地なのTDLなの!」
…どっちでもいいから早くしてよねぇ〜と一向に決まらない悠仁と野薔薇を待っていると隣にいる恵は欠伸してるしすみれはすみれでポカンとしてる始末
「さとる」
「ん?」
「すみれカップやきそばも食べたことないよ」
「後で食べさせてくれるよ、傑が」
「そっか」
すみれの発言に恵が僕に視線をぶつけてくる。その目は普段すみれ何を食べさせているんだって顔をしていた。失礼だな。ちゃんと食べさせてるよ
「すみれ」
「なぁに?」
「ピザ食ったことあるか?」
「ぴ、ざ?ないー」
「今度食うか?」
「たべるー」
恵とすみれの会話はこんなに平和なのに悠仁と野薔薇はまだ決着がついていないのか言い争っていた
「っていうか釘崎、ド田舎出身って言ってたけど回転寿司に行ったことあんのかよ!」
「う"…」
「ゆーじー、のばらー、まだー?すみれお腹すいたー」
くぅ…と可愛くお腹を鳴らしたすみれに悠仁が慌てて僕たちの元に駆け寄ってくる
「ごめんなぁ…釘崎がなかなか決めないからさぁ」
「はあ?!私のせいかよ!」
「僕のフェイバリットはスシゴーだけど、すみれも野薔薇も初めてならりっぱ寿司だろうねぇ」
「さすが!先生、分かってんじゃん」
「おい、まだ行くとは言ってな…」
「釘崎、よく聞け。りっぱ寿司はな寿司が新幹線に乗ってくるんだよ!!」
「んなっ!!!」
悠仁の言葉についに野薔薇が陥落したことでご飯が回転寿司にやっと決まった
「はい、決まり。今日はりっぱ寿司ね」
タクシーを呼び1年'sを押し込むとタクシーに乗らない僕とすみれを見て悠仁が窓から顔を出した
「あれ?先生たちは一緒に乗らんの?」
「イヤイヤ、どう見ても乗れないでしょ。僕とすみれは伊地知の車で追いかけるから。ほら乗った乗った」
「先生、どこのりっぱ寿司にするんすか」
「国道沿いの駐車場がデカいりっぱ寿司にしようぜ!」
「はいはい」
「じゃあ運転手さん!そういうことでよろしくっ!」
先に出発した悠仁たちが乗るタクシーを追いかけるように僕も伊地知を呼びその車に乗り込もうとすると後部座席に先客がいた
「あれ、傑じゃん」
「や、悟。すみれも」
「すぐるっ!」
後部座席に座る傑にすみれが飛びついたのを確認して僕はすみれの座る場所を少し残して傑の隣に腰を下ろした
「悟、キミはデカいんだから
「ヤダね!僕が何処に乗ろうと僕の自由だろ。てか傑が乗ってたらりっぱ寿司行けないじゃん。傑の大嫌いな
「これから食べに行くところだったのかい?」
「そ、野薔薇が回転寿司初めてだっていうからさ。ついでにすみれも」
「おや、それは邪魔してしまったね。降りようか?」
「はあ?そんなことちっとも思ってないくせに」
「はは、よくわかってるじゃないか」
思ってもないことをペラペラと喋る傑につられて僕もついつい話し方が崩れていく。でも傑とのこういう会話が高専時代を思い出して楽しいのだ
「すぐるっ!すぐるっ!」
「どうしたんだい?すみれ」
僕と傑の間に挟まれたすみれが傑の着ている僧衣を引っ張って傑の意識を自分に向けさせようとしていた
…ウケる。傑が僕とばかり喋っているから気に入らないんだな
「みてっ!みてっ!すぐるっ!オリヴァー動くようになったの!」
すみれの言葉に傑がすみれの腕に抱かれた夜蛾学長のお手製うさぎ型呪骸のオリヴァーに視線を落とすとまだ呪力が安定していないのかぎこちないがすみれの腕から自力で抜け出しているオリヴァーがいた
「凄いじゃないか、すみれ」
「えへへ」
傑に頭を撫でられて嬉しそうにすみれは笑っていた。そして僕たちはりっぱ寿司にやってきた
「先生、遅ぇよー」
「メンゴ〜」
「あれ?夏油先生じゃん」
「やあ、一年生諸君。私もお邪魔していいかな?」
「夏油先生、大丈夫なんですか?」
「はは、大丈夫さ」
「さっ!寿司食べまくるわよ〜!
すみれこっちにいらっしゃい!」