ひとまず、休憩!

パンダに木陰に運ばれたすみれはそのフカフカなパンダのお腹に背を預けて伏黒と真希の訓練を眺めていた

「めぐみ、がんばれー」

「そういえばすみれは悟の子供なんだろ?」

「んーん。さとるはすみれのパパじゃない。けどすみれ、さとるのことすきー」

「ツナマヨ」

「うん、さとるもすぐるもしょーこもすみれの家族。めぐみものばらも、ゆーじもだよ。あとねななみんといじち!」

「ほー。じゃあオレたちは?」

「パンダ?パンダもまきもとげも高専にいる人、みぃんなすみれの家族。家族は守るものってすぐるが前に教えてくれたよ」

「ポヤポヤすみれは私が守ってあげるって言ってるでしょ!そのへんの男共からね!」

パンダとの訓練で制服の運動のし辛さからジャージに着替えに寮に戻った釘崎が戻ってきてパンダに寄りかかっているすみれの側で腰を下ろすとすみれの頬にペタペタと何かを塗り始めた

「んー、のばら冷たい〜。ヤダー」

「コラ、ジッとしてなさい。アンタのことだから日焼け対策何にもしてないんでしょ。焼けたらお風呂、痛いわよ」

「ひやけ??痛いのヤダ」

「じゃあ、ジッとしてなさい」

「うぃ」

すみれと釘崎のやりとりを見ていたパンダが言うと狗巻もそれに同意するように一言

「野薔薇、母ちゃんみたいだな」

「しゃけ」

「のばらがすみれのママ?」

「いやいや、それを言うならすみれのママは硝子さんでしょ」

「あー、硝子か。なら父ちゃんは悟じゃなくて傑か?」

「すぐるー?」

「夏油先生も胡散臭いけど。あの笑顔とかぶっちゃけ笑ってないわよね。まぁ五条先生よりはマシな気がする。非術師を猿っていうけど」

「傑の猿呼びは今に始まったことじゃないしな」

「しゃけ」

「よし、出来た。もういいわよ、すみれ」

「ありがとー」

パンダに寄りかかっていたすみれはグッと力を入れて立ち上がるとお尻をパンパンと叩いて立ち上がるとキョロキョロと辺りを見回してニッと笑った

「どうしたのよ?すみれ」

「すぐるが来た!」

「え?」

すみれの声にシュッと夏油が姿を現した

「はは、随分と楽しそうだね、皆。訓練は順調かい?」

「え?夏油先生、今ドコから来たの」

「秘密」

「アレだよな」

「しゃけ」

パンダと狗巻は夏油が空から降ってきた理由を分かっているようだった

「おーい、そこでバトってる2人も一回休憩したらどうだい?」

夏油は校庭で手合わせをしていた伏黒と真希に声をかけるとその声に反応した伏黒の動きが一瞬鈍くなりゴツンと真希が振り回した長ものが伏黒にヒットしていた

「気を抜くんじゃねぇよ」

「はい」

「ちょうどいいし、休憩すっか」

伏黒と真希は手合わせを止めてすみれたちのいる場所へ戻ってきた。すみれや真希、野薔薇は木の陰に腰を下ろして伏黒や狗巻、パンダは階段に腰を下ろした

夏油はすみれの近くに腕を組んで立っていた

「すぐるは座らないの」

「ああ、私は構わないよ」

夏油を除く全員が腰を一度下ろすと、真希と手合わせをしていた伏黒が上級生である3人に質問を投げた

「あの、質問があるんですけど…」

「呪具の持ち運びかぁ」

「得物で近接を補うのは賛成です。夏油先生も言ってましたし」

「そうだね。どうしても式神遣いは近接が苦手だと思われがちだ。実際苦手な人が多いのも事実だしね」

「俺の術式上両手はパッと空けられるようにしたいんです。刀も近接武器としては強いんですけど鞘に収めるロスがあります。禪院先輩は2つ以上持ち歩くこととかザラですよね?どうしてるんですか?」

「決まってるだろ、パンダに持たせてる」

真希の言葉に座っていたパンダはその場でムキッとボディビルダーのようにポーズをとった

「物を出し入れ出来る呪霊を飼っている術師もいるよな」

「それはムリだろ。レアだし。飼い慣らすのに時間もかかる」

「すぐるは持ってるよね」

「「「は?」」」

「げぇ〜ってやつ」

「はは、まあね。私の術式は呪霊を操ることだからね」

その場でパチンと夏油が指を鳴らすと夏油の近くで一体の呪霊が姿を現した

そしてその呪霊は夏油が手を出すとすみれの言った通りに口から一つの呪具を吐き出した

「うわ…それオマエが持ってたのかよ」

「交流会の時に貸してあげようか」

「チッ」

パンダや真希、夏油の言葉に伏黒は一人考えていた

少年院でのあの日、虎杖の身体を乗っ取った両面宿儺はこう言った

-オマエあの時何故逃げた-

-俺には特級に勝てる可能性があったと…そういう意味だったんだろうか-

伏黒の考え込む姿にすみれの腕の中にいたオリヴァーはニヤリとその口角を上げた

「まぁオレたちが仮に傑が持ってるような呪霊を見つけたとしても飼い慣らせるかは微妙だよな」

「見つけたら夏油より先に私に教えろよ」

「カルパス1年分くれるなら考える」

そう話してるうちに伏黒は地面に手を付き、自身の影に指を沈めた。トプリと波打つように地面が揺れ伏黒の指の第一関節が埋まる

その様子をすみれの横で見てた夏油もほぅ…と関心した

「先輩」

「どうした?恵」

「なんとかなりそうです」


ひとまず、休憩!
「のばら、のばら」
「すみれ?どうしたのよ?」
「すみれ、ジュース飲みたい」
「仕方ないわね。じゃあ買いに行きましょ」
「めぐみもいこ」
「ん。先輩たちは何、飲みますか」
「すみれ」
「なぁに?」
「これで皆の分買っておいで」
「はーい」

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