いんちょとあの子について
ハイツアライアンスに入寮して少し経った頃だった。ある日緑谷くんが担任の相澤先生から頼まれたのだと一人の小さな女児の手を引いてやってきた。
なんでも雄英バリアをアラートも鳴らさずに突破してきた女児のようでたくさんの大人に囲まれているよりかは少しでも年齢が近い俺たちと一緒に居たほうがいいのではとかなんとかの判断で連れてこられたようだ。
年齢が近いといっても俺たちとは10個ほど離れているのだが果たして良いのであろうか…。緑谷くんが相澤先生から聞いた所によると年齢は5歳前後ではないかとのことだった。そのくらいの年の女児は人見知りをするのでは?と思っていたのだがどうやらこの女児は儚げな見た目とは裏腹に好奇心が旺盛ですぐにA組のクラスメイトたちと打ち解けていた。
「レナくん!走ってはダメだぞ!」
「いんちょー、ごめんねー」
ごめんね、といいつつもスピードを緩めることなくビュンと僕の目の前を横切った女児、レナくんを捕まえるべく腕を伸ばした。
あと少しで届く、と思ったのだがいつまで経ってもレナくんには触れられなかった。
「なぜ、触れられない?」
「レナといんちょの間にはムゲンがあるのですー」
クスクスと笑いながらレナくんはソファーに座っている女性陣のもとへ突撃していくのを俺は見送ることになった。
いんちょとあの子について
レナちゃんキター!
レナちゃんキター!