ラッキーを医務室に連れ、一通りの処置を済ませて他の3人の治療をしようと医務室を出ようとした時だった。
「……待って、くれ」
「気が、付いていたの」
ラッキーは徐に上体を起こそうとした。
「ちょっと!治したとはいえ、まだ……!」
「……俺さ、小さい頃の記憶があんま無くて……だから、さっき言ってた事、分かんなくて……」
「……ううん、いいの。 私も何であんな事言ったのか自分でもよく分かってないし、……誰かと勘違いしてるのかもだし」
「でも俺、シャルの事見てたら何か懐かしい気がするんだ」
……懐かしい。
私がラッキーと初めて会った時に感じたもの。
「……私も。 もしかしたら、小さい頃にどこかで会ってたのかもね」
もしかしたら、あの子だったら良いな、なんて。
そんな偶然、あるわけないか。
でもこの懐かしさと安心感から、どこか期待してしまっている自分がいる。
//2018.04.30[back]