想い焦がれる

 やがて歓迎会も終わり、これから私が過ごす居住スペースをハミィに案内してもらった。
 
 「ここが、シャルの新しいお部屋ね!」
 
 扉を開けると、そこには可愛らしいものがたくさん置いてあった。
 
 「私とラプターで家具を揃えてみたんだけど……どうかな、?」
 
 「うん……凄い気に入った。 ありがとうハミィ」
 
 どことなくお城の雰囲気と似ていて、少し涙ぐんでしまった。
 
 「私は隣のお部屋だから、何かあったら言ってね! あ、それと、バランスがちょっとキュータマ貸してほしいって言ってたよ」
 
 「……じゃあ、バランスに会ってくるね」
 
 
§

 
 バランスはメインルームにいた。
 
 「……バランス」
 
 「おっ来た来た〜!待ってたよ〜ん」
 
 「あの、これ」
 
 「そーそ、ちょっとだけ貸してもらえる?」
 
 魔法のチカラとプラネジュームの融合がどうの……とか言ってたけど、とにかく時間がかかるようだったから、お部屋で待たせてもらうことにした。
 
 
 ボスっとふかふかのベッドに倒れ込み、今日あったことを思い出してみる。
 
 「お父様、お母様……」
 
 あの小窓からみた景色が忘れられない。
 
 私にはもう両親がいない。
 
 「うっ……く…………」
 
 もう私と血の繋がった人はいない。
 
 ……何故私だけを逃がしたのだろう。
 
 私も一緒に、お父様とお母様と一緒に逝きたかった。
 
 ××××の××だって、見つかりっこない。
 
 名前は……なんだったっけ。


//2018.04.08[back]