遠い日の思い出

 『ぼくがシャルをまもってあげるね!』
 
 ああ、これは小さい頃の思い出だ。
 
 『じゃあわたしも、××××をまもる!』
 
 『シャルはおんなのこだから、いいの!』
 
 どこの星でだっただろうか。
 
 両親同士が仲が良く、許嫁になっていたんだっけ。
 
 当時の私たちは許嫁の意味をよく分かっておらず、一緒にいられるならと快く引き受けた。
 
 自分の惑星に帰って暫くしてから、許嫁のいる惑星が爆発したと聞き、憔悴したのを覚えている。
 
 今はその子が生きているのか、顔すらも覚えていない。
 
 ただ覚えているのは、安心感。
 
 
§


 
 「ん、う…………寝ちゃってたか」
 
 ゆっくりと体を起こすと、腕にはコタローがしがみついていた。
 
 「……わお」
 
 「……ん、あ、あれ、俺寝ちゃってた……あ、ご、ごめんシャル姉ちゃん!」
 
 「う、うん?」
 
 何に謝られているのか分からないけれど、とりあえずのんでおいた。
 
 「シャル姉ちゃん、いつの間にか寝ちゃってたから、俺も部屋に戻ろうと思ったんだけど、ついつられて」
 
 「良いんだよ、気にしないでコタロー」
 
 ぽんぽんと頭を撫でてあげると、年相応の反応を見せてくれた。
 
 「あ、朝ご飯の時間だ。 スパーダの料理が食べられるよ、行こう!」
 
 「! うん!」
 
 メインルームに行くと、同じ部屋から私たちが出てきた事によってザワザワしていたのは言うまでもない。


//2018.04.09[back]