4日目。
期限(予定)の7日をついに折り返してしまった。
初日から、ついにアダナ姉ちゃんとお近付きのチャンス!とか思ってたのに、記憶は無くすわ兄貴に取られるわで今までと距離はまっっったく変わらない。
いつも通りに朝食を食べにメインルームへ向かうと、何だか色が足りない。
……オレンジ色が足りない。
「あれ、兄貴は?」
「相棒なら、貧血で医務室に篭もりっきりだってよォ」
「しばらくは戦闘不能ですね」
と、いう事は! 今日こそはアダナ姉ちゃんと……!!
「スパーダ! クッキーが食べたい!」
クッ、今度はスパーダか……ッ!
待てよ……?クッキーくらいなら俺にも作れる!
スパーダは俺がそう思っているのを知ってか知らずか、
「そっか、じゃあ食べ終わったら小太郎と一緒に作ろうね」
と言った。
食事中、アダナ姉ちゃんに訝しげな顔でチラチラと見られていた。
「お前はクッキーを作れるのか?」みたいな、そんな顔。
記憶を失くしているから仕方ないけど、前はよく作ってあげてたんだよな。(スパーダには内緒で)
《うーん! 甘くて美味しい! 私、小太郎の作るクッキーが一番好き!》
食べる度に幸せそうに、美味しそうに笑顔を浮かべているアダナ姉ちゃんが好きだった。
朝食の後、約束通り一緒にクッキーを焼いて食べた。
アダナ姉ちゃんは俺の作ったクッキーを食べて目を見開いて驚きながら「美味しい……」と言ってくれた。
アダナ姉ちゃんが元に戻るまで、あと3日。
また作ってね、なんてそんな可愛い顔で言われたら、作るしかないじゃないか。
//2018.06.10[back]