「はい、嫌じゃなければ」
『い、行きます』
実は剣持先輩は、私がにじさんじに入るきっかけである人だった。
入ってからちょこちょこ喋る機会も会ったが、2人きりで喋るなんてなかったし、緊張している。
尊敬しているのだ。彼という存在を。
この人が増え続ける業界にいて、自分のやりたいように、好きなようにやり、自分より人生を謳歌している者などいないとはっきり言い張る。
そんな所にリスナーさんは惹かれ、彼の元に集まるのだろう。
私も、剣持先輩みたいな、等身大の私をリスナーに届けたい。だからこそ、今はふわさんに教えて貰って自覚した私の素を、見せたい。
そんなことを、一人で考えていた。
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ファーストフード店に着いて、それぞれ自分の好きな物を頼み、お金を払い席に座る。
「最近、配信はどうですか?楽しくやってます?」
『はい、見てくれる人も増えていますし、楽しくやってます。』
最近、また少しチャンネルの登録者も、前より少し早いスピードで増えている気がする。
「配信者なんて、見てくれている人がいるからこそ成り立つものですからね」
『そう、ですね。』
「……最近、何かいい事でもありましたか」
『えっ、なんで、』
「僕、色んなライバーの配信を一度に何窓もするんですけど、最近あなたの配信を見ている時に、少し前より幼いというか、前より気楽に配信をしているような気がして。」
あ、褒め言葉ですよこれは。実際そう感じる人もいるみたいですし。
と剣持先輩に言われて、息が止まった。