「なあ、〇〇ちゃん。名前がダメなら、せめてさんじゃなくて君はどう??」
駅でそのまま1駅移動し、駅内を出て不破さんが案内してくれる方向に歩いている時。
『……諦めてないの?』
「んは、そりゃそうよ。だって好きなんだもん」
『……すぐ好きとか言うじゃんん……』
「思ったこと言ってるんよ、〇〇ちゃんが諦めて慣れるか俺を好きになるしかないね。」
『…………やだぁ』
「んはは!やだやだ期?赤ちゃんやな」
『ちがうう……』
「で、ダメかにゃあ……」
『………………な、慣れるまで待ってね、』
「やっちゃ~~~!!!!」
もうこの人は何を言っても諦めてくれないのだろう。
甘くて甘くて、抗おうとしてみても、毎回私が負けている気がする。
そんなことを話してると、お店に着いたみたいだった。
「んあ、着いた!」
『案内、ありがとう』
「いーえ、姫をエスコートするのがお仕事、私の基本ですから」
『まだやってたんだ、ホストムーブ……』
やっぱり、違和感がない。いや本物のホストなんだから、そうなんだけど。
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「〇〇ちゃん、お酒飲める?飲む?」
『ちょっとだけ、なら』
「飲む?」
『じゃあ、1杯だけ。』
「了解!お肉適当に頼んじゃってい?嫌いなもんあるなら言ってええんよ」
『大丈夫だよ、ありがとう』
そしたら不破さんは店員さんを呼んでぱぱっと頼んでくれた。
「駅以外で会ったことないからちょっと新鮮やね、んはは、駅もいいけどぉ、これもいいねえ」
『そう、かな?まあ、言われてみれば確かにそうかも。』
「うんうん!そうよ」
駅だと長時間いることもないし、人も沢山通る。
だけどこういうお店に来れば、そんなことはない。
ご飯を食べながらゆっくりできるし、飲食店特有のガヤガヤした音は聞こえるが、別に沢山の人が目の前を通り過ぎることがある訳でもない。
『まあ、……不破さんと対面でゆっくり話せるのは、いいかもしれませんね。』
「…………ッスゥー……このたらし!!俺もそう思ってるけども!!」
『ええっ』
急にでかい声をだす不破さん。情緒不安定過ぎる。