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『リンク、ここは何をするところなのですか ?』
「何って、宿屋だけど。もうすぐ夜だからここで休息とんの。んで、明日になったら神獣倒しにまずはゾーラの里に」
『こ、ここで眠るのですか!?こんな仕切りもなければプライバシーの欠けらも無い空間で、赤の他人と寝床を一緒にすると!?』
「ちょっ、変なこと言わないでくれない!?宿屋の人に摘み出されたら俺たち野宿しなきゃならないんだぞ!?」
『別に構いません。その場合は私一度研究所に帰らせていただきますからあなたは外で野宿してもらって結構ですので』
「(この箱入り娘!!)あのなぁ、ここから研究所までけっこう距離あるし、歩いて帰ってるうちに魔物に襲われる可能性だってあるんだぞ?お前も旅人になったんなら小さいことにごちゃごちゃケチつけない。ちょっとした不憫も不便も受けいれろ。いいな?」
『むっ...分かりました。旅人とは苦行を強いることばかりなのですね。足は歩きすぎて浮腫むし武器やらポーチやらで体は重いし...リ、リンク!大変です!!』
「なになに次はどうしたの」
『このベッド、すごく柔らかいです』
「そ、それは良かった...(どこで感動してるんだこの子)」
100年も経てば人は変わる(宿屋編)
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