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『料理とは食材を刻むなり焼くなり手間をかけて作るものです。故に貴方が食材を適当に石鍋に放り込む行為は決して料理とは呼びません。そもそもフライパンも料理鍋も使わないどころか手も汚さず食材を炒めるなど料理への冒涜です』
「ふーん、そうなんだ。で、どう?俺が石鍋に食材放り込んでつくった『目玉焼きライス』の味は?」
『とてもおいs...まぁまぁですね。卵を半熟にするなどご飯に黄身がかかりお皿が汚れてしまうではありませんか!』
「あとで洗えばいいんじゃない?」
『うっ...わ、分かりました。素直に認めます。貴方の作るご飯は美味しいです。絶品でした。ですが私が作ったご飯も捨ててはないでしょう?なんせシモンさんから直々に教わったレシピですからね!』
「うーん、まぁ、そこそこに美味しいよ(卵の殻が入ってるし切られた野菜の大きさに問題はあるけど)」
『プルア所長が言うには100年前の私は料理がとても下手くそだったそうで。まさか100年後の今料理の才能が花開くとは昔の私は思いもしなかったでしょうね』
『ウン、ソウダネ(食べれなくはないが確かに下手くそである)』

一通りのことは出来るからリンクにお世話される必要は無いと自立欲が強いナマエだけど、人取りのことは出来ると言っても大半は古い本から得た知識ばかりで実践ではあまり役に立ってない。『知ってます、これは食べられるハーブです!』と得意げに引っこ抜いたハーブをリンクに見せるが「いや、それ毒草だから埋め直してきて」と一蹴されることは多々ある。
料理は手間をかけて作るものだと本に書いてありました!だから鍋に放り投げ作る物は料理じゃないと否定しているがだんだん『まぁ、すぐに作れて食べられるのはいいことですよね』といづれ自分も食材を放り投げ始める。
ナマエは味つけベタではなく、切ったり焼いたりの工程が下手くそなだけで『砂糖とお塩間違えました!』的なことは無い。ただ高確率で卵の殻が入ってる。
100年も経てば人は変わる(料理編)
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