「こんにちは!綺麗な次郎で〜す!」
本丸にやってきたのはノリの良さそうな声で喋る大柄の刀剣だった。花魁風の着物を着ており見た目は女性のようにも見えるがどうやら男性のようだ。
「アタシは次郎太刀。見ての通りの大太刀さ。デカイって言っても、アタシは兄貴程じゃないからねぇ」
彼(彼女?)の言う兄貴とは太郎太刀のことだ。二人とも大太刀で、とても背が高い。専用の大太刀部屋じゃないと頭をぶつけてしまうだろう。
「で、ここはお酒はあるのかい?せっかくだしアンタも一緒に飲もうよ。お酌してやるからさぁ」
そう言ってぐいぐいせまってくる次郎太刀。
「来て早々にお酒!?今は飲まないよ」
「……なんだ〜、ノリ悪いなぁ。パーっと飲んだら楽しいのに」
それはそうかもしれないが、本丸に来て早々酒を飲み始める刀剣も珍しい。それにいまはまだ昼だ、審神者としてやらなければいかないこともある。うちの本丸に他に酒を飲める刀剣はいただろうか。その人の所に連れていけば……。
「ちょっとー、アタシはアンタと飲みたいんだよ」
酒飲みの相手が欲しいのかと思って連れていこうと思ったのだが、どうやら彼は私と飲みたいようだ。あまりに相手にしないせいか口を尖らせて拗ねてしまった。
「そんなこと言われても私はまだ仕事も残ってるし、暇してる刀剣たちと飲んできたらいい」
「寂しいこと言わないで付き合っとくれよ、主」
駄々を捏ねられても今酒を飲む訳にはいかないのだがこのまま放ったらかしにしておくのも可哀想だ。
「じゃあ、今から万屋に行くんだけど、ついてくる?」
「おっ!お酒の買い出しかな?行く行くー!」
まぁ必要なのはお酒、じゃないんだけど。この際だから買ってあげてもいいかもしれない。
「今日の夜は当然、アタシと主で宴だよね!」
ウキウキと万屋に向かう楽しそうな次郎太刀を見ているとなんだかこちらまでつられて笑顔になってしまった。
今夜は宴
18/03/20
お酒と主大好きな次郎ちゃん夢。