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「ねぇミライ、
キミはどうしたら動いてくれるんだい?」
「それは私がききたいわ、サリュー。」
いつも通り所定の位置でサリューと話す。
サリューの右隣。
「ヴァンフェニーやガルシャアたちも動く、とかだったら動く…………かも」
「彼らはボクには動かせないよ」
「「同じだけど違うから」」
私はサリューの声に被せる。
何度も聞いた言葉だ。聞き飽きた。
「そういえば、」
わざとらしくきりだすサリューの話に、仕方なく乗ることにする。
「なに?」
「フェイと最近話したことはあるかい?」
「さぁ、どうかな」
フェイ……あったかな?
「メイアとギリスとは話すけど…
あとは知らない。」
「…そう」
あ、あとサリュー。と、後から付け足せば不満そうな顔をしてから
ならいい、と微笑まれた。
 
フェイになにかあったのかな。
サリューはフェイのことが大切だから、
心配なんだろう。
私には何もできないけど、
もう少しだけ見守ろう。
 
 
最近フェイと話したのはいつだっけ。

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