海辺


「ねぇあんず、一緒に海に泳ぎにいかない?」
「行く!」
「女2人って危ないから、(というか、あんずが心配だから)適当に誰か2人誘ってよ。私も2人誘うから。」
「2人……。」
「え、そんな困った顔しないで?3人でもいいから。」
「3人……。」
「あぁ、なるほどね。うん、私の枠でサリ〜誘うから、あんずはA組のトリスタ3人誘いなよ。」
「……!ありがとう!!」
「(トリスタめっちゃ愛されてるな……。私はあと2人誰を誘おうか。)」


*


「(私と真緒にとって気楽な人……。)いないな。」
「な〜にがいないのぉ?」
「あっ、瀬名先輩!丁度いいところに!海行きましょ!海!」
「はぁ〜?日焼けするから行かない。」
「言うと思ってました!羽風先輩誘って来ますね!」
「……待って。」
「はい。」
「メンバーは?」
「私とあんずと、トリスタ4人と後2人くらい。」
「ゆうくんも居るの?」
「あ、はい。遊木くんたちは今頃あんずが誘ってると思います。」
「行く。」
「分かりました羽風先輩も誘って来ます。」
「なんでこの流れでそいつなわけぇ?」
「海のプロだからですかね。奏汰先輩がいいですか?」
「うん、羽風でいいよ。」


*


「待って、凛華ちゃん?俺こんなの聞いてない。」
「言ってないですもん。」
「え〜、凛華ちゃんとあんずちゃんと海って聞いて楽しみにしてたのに〜。」
「じゃあ帰ります?」
「帰らない。」
「でしょう?」


*


「わ〜、すごい、凛華ちゃん綺麗〜。スタイルい〜。」
「ありがと。あんずもかわいいよ。」
「……ありがと。えっと、みんなどこだろうね。」
「サリ〜に連絡してみる〜。」


*


「え〜、どこ?」
『ったく、分かった、お前ら海の家の前から動くな。迎えにいく。』
「やった、サリ〜ありがと〜。」
『はいはい。お、いた。』
「ま?どこ〜?」
「ねぇ、きみたちかわいいね、一緒に遊ばない?」
「えっ……?」
「友達と待ち合わせしてるので。」
「じゃあそのお友達も一緒、に……。」
「はい邪魔〜、ゆうちゃんお待たせ〜。」
「あんずちゃんも、何くんたち待ってるよ〜?」
「ってわけなんで、遠慮してもらえないっすかね?」
「凛華ちゃんの囲いだ……!」
「……あんずちゃん?」
「ちっ、何人男連れてんだよ。」


「凛華〜?」
「……っ!ゆうちゃん!」
「え、ちょ、瀬名くん…?」
「先戻るよ。あんたらはちゃんとあんず連れて来てよ。」
「え、うん?」
「え……?」
「ん?」


*


「ちょっと場所空けて。」
「瀬名先輩?ってか##name5##〜?」
「……結城、どうしたんですか。」
「いいから場所空けて。」
「……はい。」
「泉さん、凛華ちゃんは……?」
「ゆうちゃんは大丈夫だけど大丈夫じゃないよ。ったく、なんで海なんて来たんだか。」
「(泉さんと凛華ちゃんの関係って……?)」
「(瀬名先輩はどこまで結城のこと知っているんだ?)」
「(俺って##name5##のこと全然知らないな〜。)」


*


「……凛華ちゃんと瀬名先輩って、仲良いですよね。」
「ホントホント。」
「……。」
「でも、おかしいんですよ。先輩と凛華ちゃんが初めて会ったのってDDDより後なんです。私そこに居合わせたから分かるんですけど……。」
「俺より後なんだ〜?」
「それは知らないですけど……。たった2ヵ月であの凛華ちゃんのこと知りすぎだと思うんです。凛華ちゃんが出会ってすぐの人に自分のことそんな話すなんてないと思うんです。」
「前から知り合いだったとか?」
「違うと思います。あの時2人ともはじめましてって言ってたから……。」
「(あんずの言ったことは正しいんだろうけど、きっと2人はもっと前から知り合いの筈だ…。)」


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