▽ 03
手術用手袋を脱ぎ、短く息を吐く。
この俺の力をもってして、2時間にも及ぶ難しい手術だった。
「キャプテン……この子大丈夫?」
「……見たことのねぇ血液型だったから輸血ができなかった。傷は塞いだが、火傷が酷い。後はこいつ自身の回復力による」
「そっか……」
ベポは心配そうに女の顔を覗き込んだ。
体には龍に噛み付かれたかのような傷があり、そこから少し離れた肩から上、膝から下には重い火傷があった。
女の体力が少しでも回復したなら皮膚移植をする必要があるかも知れない。
まだ予断を許さない状況ではあるが、今はバイタルも安定している。
手術中に取っておいた血液サンプルをカルテを書いていたペンギンに渡す。
「ペンギン、血液を調べとけ。抗体によっては輸血可能な血液があるかも知れねぇ」
「了解っす」
手術の過程で分かったが、この女は悪魔の実の能力者ではない。
ではあの龍への変異は何だったのか。
悪魔の実ではない、ミンク族のような特異体質?
考えたがすぐに答えが出るようなものでもなく一度女を見てまた前に向き直った。
「少し休む」
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