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じゃあ俺きみのために働くから〜と、ひらひら手を振ってどこかへいってしまったシャルナークさんの背中を見送っていると、頭上からびりびりと痛い視線が降り注がれている。
「……えー……うーん……えー……」
「……」
「……なんでしょう……」
現状、最も気まずい人ナンバーワン、フェイタンさん。いや、気まずくさせてるのは私なのだけど。
眉間に皺を寄せた状態で物言いたげに見つめてくる視線に耐えきれず体育座りを強化させると、伝わらないと思ったのか両腕を緩く引っ張りあげられる。痛くはないが、なんだか万歳状態になってしまい、ものすごく恥ずかしい。
「え、これ私いまなにされてますか……? な、なんだ……?」
「……何もなかたか。じゃあ何してる」
「ええ?」
「ストレス受けたか? そこまで繊細とは思えないよ」
「せ、繊細は繊細なんですが……とっても怖い思いしてるんですが……」
「団長が良い言うまで、ワタシお前に何もできないからね。怖いことなくてよかたね。ワタシ我慢してやることにしたから、死ぬ前にいい思いできるよ」
「顔こわいんですが……シャルナークさんもフェイタンさんも、私が死ぬ前提で話す……」
「違たか? それぐらい覚悟してなかたか。ああ、死ぬ違うか。もと酷い」
「う〜〜わ〜〜!…………むごい……感じのだ…………むご……」
「生きる道潰したのはお前の方よ。……で、腹なにしたか」
「……はら?」
「腹」
ぱちり。瞬きをひとつして理解しようとしてみるも、なんのことだかわからない。お腹になにかした覚えはない。
「お腹は何も……」
ぐー。
「……」
「……」
う、うわあ、恥ずかしい……! 万歳状態が継続されてるのも大分だが、ここで更にお腹鳴るのは恥ずかしい……!
何もないですよ、と反論しかけた言葉は情けない音にかきかされた。かあああ、と赤くなっていく感覚のする顔をかくすように俯くと、視界が消えた分、より音や気配に敏感になった気がする。視線、めちゃめちゃ、感じる。うわわわわ、と意味のない言語を吐き出しながら、とりあえず緩く掴まれている両腕を引っ張って振り払うと、顔を覆うのに使った。
「……フェイタン、今のも腹に痛みがあったのか?」
「軽く」
「空腹も反映されるのか……意外と厄介だな」
「待て待て待て、つうことは薬もだめ、頭痛もだめ、もっと言うなら睡眠不足とかもだめってことか? オーラの消費はどうなってんだ?」
「オーラはずと消費してる感覚あるよ。こいつ多分、ワタシのオーラ使て攻撃してるね」
「えへ」
「えへじゃねえよ。呑気だなお前」
「死ぬことが決まってるなら自暴自棄になって生きたい」
「おいおい大丈夫かこれ」
「少し理解を深めたほうがいいな。とりあえず飯にしてその後、か……まさか、満腹も腹痛になるとは言わないよな?」
「え。えーと……どうなんでしょう……」
「……消化にいいものを作れる奴は?」
「あ、私作れます! おかゆ! おかゆがいい!」
うんざりした顔が向けられる。信用されていない。
特にフェイタンさんの視線がやばい。
「……あなた方がつくるごはんのほうが私はこわいんですが」
「心配してるのは味じゃない、料理中の事故がどこまでフェイタンの神経を削るかだ」
「じゃあフェイタンさんが私を見張るとか」
「マチ、話相手になってやれ。俺が作る」
「いや、アタシ作るから団長はこの子調べなよ。アタシより団長の方がフェイタン的にもいいんじゃない?」
「わかった」
どこにあったのか、小さな椅子が二つ用意されて、私の左右を埋めるようにフェイタンさんと団長さんが座る。
私の話を唯一きいてくれそうだったマチさんはキッチンへ向かった。ノブナガさんは正面の地面、フィンクスさんはノブナガさんの左隣に立ったまま。
……なんというか……。
「じゃあそうだな、まず何か身体に不調を来したら、すぐに言ってくれ」
「……この状況が続いたら、たぶん胃にきます」
「……フェイタン」
結局、心地いい配慮でキッチンに回された。
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「……えー……うーん……えー……」
「……」
「……なんでしょう……」
現状、最も気まずい人ナンバーワン、フェイタンさん。いや、気まずくさせてるのは私なのだけど。
眉間に皺を寄せた状態で物言いたげに見つめてくる視線に耐えきれず体育座りを強化させると、伝わらないと思ったのか両腕を緩く引っ張りあげられる。痛くはないが、なんだか万歳状態になってしまい、ものすごく恥ずかしい。
「え、これ私いまなにされてますか……? な、なんだ……?」
「……何もなかたか。じゃあ何してる」
「ええ?」
「ストレス受けたか? そこまで繊細とは思えないよ」
「せ、繊細は繊細なんですが……とっても怖い思いしてるんですが……」
「団長が良い言うまで、ワタシお前に何もできないからね。怖いことなくてよかたね。ワタシ我慢してやることにしたから、死ぬ前にいい思いできるよ」
「顔こわいんですが……シャルナークさんもフェイタンさんも、私が死ぬ前提で話す……」
「違たか? それぐらい覚悟してなかたか。ああ、死ぬ違うか。もと酷い」
「う〜〜わ〜〜!…………むごい……感じのだ…………むご……」
「生きる道潰したのはお前の方よ。……で、腹なにしたか」
「……はら?」
「腹」
ぱちり。瞬きをひとつして理解しようとしてみるも、なんのことだかわからない。お腹になにかした覚えはない。
「お腹は何も……」
ぐー。
「……」
「……」
う、うわあ、恥ずかしい……! 万歳状態が継続されてるのも大分だが、ここで更にお腹鳴るのは恥ずかしい……!
何もないですよ、と反論しかけた言葉は情けない音にかきかされた。かあああ、と赤くなっていく感覚のする顔をかくすように俯くと、視界が消えた分、より音や気配に敏感になった気がする。視線、めちゃめちゃ、感じる。うわわわわ、と意味のない言語を吐き出しながら、とりあえず緩く掴まれている両腕を引っ張って振り払うと、顔を覆うのに使った。
「……フェイタン、今のも腹に痛みがあったのか?」
「軽く」
「空腹も反映されるのか……意外と厄介だな」
「待て待て待て、つうことは薬もだめ、頭痛もだめ、もっと言うなら睡眠不足とかもだめってことか? オーラの消費はどうなってんだ?」
「オーラはずと消費してる感覚あるよ。こいつ多分、ワタシのオーラ使て攻撃してるね」
「えへ」
「えへじゃねえよ。呑気だなお前」
「死ぬことが決まってるなら自暴自棄になって生きたい」
「おいおい大丈夫かこれ」
「少し理解を深めたほうがいいな。とりあえず飯にしてその後、か……まさか、満腹も腹痛になるとは言わないよな?」
「え。えーと……どうなんでしょう……」
「……消化にいいものを作れる奴は?」
「あ、私作れます! おかゆ! おかゆがいい!」
うんざりした顔が向けられる。信用されていない。
特にフェイタンさんの視線がやばい。
「……あなた方がつくるごはんのほうが私はこわいんですが」
「心配してるのは味じゃない、料理中の事故がどこまでフェイタンの神経を削るかだ」
「じゃあフェイタンさんが私を見張るとか」
「マチ、話相手になってやれ。俺が作る」
「いや、アタシ作るから団長はこの子調べなよ。アタシより団長の方がフェイタン的にもいいんじゃない?」
「わかった」
どこにあったのか、小さな椅子が二つ用意されて、私の左右を埋めるようにフェイタンさんと団長さんが座る。
私の話を唯一きいてくれそうだったマチさんはキッチンへ向かった。ノブナガさんは正面の地面、フィンクスさんはノブナガさんの左隣に立ったまま。
……なんというか……。
「じゃあそうだな、まず何か身体に不調を来したら、すぐに言ってくれ」
「……この状況が続いたら、たぶん胃にきます」
「……フェイタン」
結局、心地いい配慮でキッチンに回された。