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目的は違えど旅は道ずれ(1/2)
最近の悩みはなんですか、と聞かれたら私は即答で金欠と答えると思う。というか答える、絶対。
エースさんを預かる……いや預かるって言い方もおかしいけど、エースさんを預かることになってから何が困るって、食費です。多分エースさんもエースさんなりに我慢してくれてるとは思うんだけど、いかんせん普段食べてる量が尋常じゃない。あんだけ食べてあの体型キープってなんなの羨ましいよいっそ!……まぁそんなのは置いておいて。来たのが弟さんじゃないだけいいかな、というプラス思考で乗りきってます。ちなみにこっちに来てしまうなら理想はハルタさんかイゾウさんでした。良心的だからね。マルコさんとサッチさんはほら………お御髪なんとかしてこい。
まぁそんなわけで――流石にみづめ君の言葉にも反論出来ないくらい食費が残念なので、
いっそルール無用でいこうかと思った次第である。
「バイキング?」
「そう。一定のお金で好きなだけ食べれるからいいでしょ」
「好きなだけ食っていいのか!?」
「悪い、やっぱダメだお前は」
ローテンションとハイテンションの会話が後ろから聞こえてきて、少し安心する。なんやかんやいいつつ、みづめ君もエースさんに対してどこか諦め始めているらしい。決して悪い意味じゃないし、みづめ君もやっぱり常に猫かぶってるよりは良いと思うんだよね。まず猫被るのがどうかと思うけど。
「とりあえず席確保かなぁ。エースさんはみづめ君と行動してて下さいね」
「おう」
「なんで俺が」
「エースさんが常識がわかるわけないでしょうに」
「……わかった」
……まぁ向こうの世界だと、結構常識というか礼儀ある人なんだけどね。食い逃げとかしなければ。
こっちと向こうじゃ違うことも多い。それはエースさんもわかってるみたいだし、みづめ君に対してこっちの世界の質問はあまりしない。まさか異世界から来ました、なんて素直に言ってるわけじゃないんだろうし……せいぜい外国だろうとは、思う。
何より良かったのは、こっちに海賊はあまりいないということを事前に教えてたのは救いかもしれない。
あと心配なことと言えばまぁ……エースさんが漫画の登場人物だとバレていないか、だけど――そこは私が気遣っても仕方ないことなような気もしてる。
事実は事実だし、私も何も元から知ってて向こうの世界に行ったわけじゃない。それをどうこう言われたって、どうしようもないことじゃないか。
「姉さん何食べる?俺取ってこようか?」
「………今エースさん見ただけで食欲が…」
「うん。俺もちょっと思ったけど、食べなきゃ駄目だから」
適当に取ってくるよ、と一言いって席を離れるみづめ君は本当に出来た子です。お姉ちゃん嬉しい。
エースさんはと言えば、向かいの席に座って山のように積まれた料理もひたすら食べてます。店に入った直後は女の子の視線をちらほら感じたわけだが、今は違う意味で様々な人からの視線が熱いです。ふふふ……甘いぜ皆様方。エースさんこれでも自重してる。だって向こうにいた時はもっと食べてたもの。
「本格的に食欲失せるな……」
「あ、みづめ君ありがとー!」
「いーえ」
「ほまえな、もっほにふふえ、にふ!!」
「エースきったな!食べながら喋らないでよ」
「肉食え!!」
「そんなにいらないから!」
身長伸びないだとか強くなれないだとか、エースさんの隣に座ったみづめ君の頭をぐりぐり押さえつけながら口論する姿は微笑ましい。
考えてみればエースさんはあの船では弟なわけだけど、同時に兄でもあったんだった。いいね、それ。
「お前ら学校に行ってる間、おれ毎日ここ来ようかなぁ」
「店が潰れるからやめろ」
………まぁせめて、週一くらいかな。
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エースさんを預かる……いや預かるって言い方もおかしいけど、エースさんを預かることになってから何が困るって、食費です。多分エースさんもエースさんなりに我慢してくれてるとは思うんだけど、いかんせん普段食べてる量が尋常じゃない。あんだけ食べてあの体型キープってなんなの羨ましいよいっそ!……まぁそんなのは置いておいて。来たのが弟さんじゃないだけいいかな、というプラス思考で乗りきってます。ちなみにこっちに来てしまうなら理想はハルタさんかイゾウさんでした。良心的だからね。マルコさんとサッチさんはほら………お御髪なんとかしてこい。
まぁそんなわけで――流石にみづめ君の言葉にも反論出来ないくらい食費が残念なので、
いっそルール無用でいこうかと思った次第である。
「バイキング?」
「そう。一定のお金で好きなだけ食べれるからいいでしょ」
「好きなだけ食っていいのか!?」
「悪い、やっぱダメだお前は」
ローテンションとハイテンションの会話が後ろから聞こえてきて、少し安心する。なんやかんやいいつつ、みづめ君もエースさんに対してどこか諦め始めているらしい。決して悪い意味じゃないし、みづめ君もやっぱり常に猫かぶってるよりは良いと思うんだよね。まず猫被るのがどうかと思うけど。
「とりあえず席確保かなぁ。エースさんはみづめ君と行動してて下さいね」
「おう」
「なんで俺が」
「エースさんが常識がわかるわけないでしょうに」
「……わかった」
……まぁ向こうの世界だと、結構常識というか礼儀ある人なんだけどね。食い逃げとかしなければ。
こっちと向こうじゃ違うことも多い。それはエースさんもわかってるみたいだし、みづめ君に対してこっちの世界の質問はあまりしない。まさか異世界から来ました、なんて素直に言ってるわけじゃないんだろうし……せいぜい外国だろうとは、思う。
何より良かったのは、こっちに海賊はあまりいないということを事前に教えてたのは救いかもしれない。
あと心配なことと言えばまぁ……エースさんが漫画の登場人物だとバレていないか、だけど――そこは私が気遣っても仕方ないことなような気もしてる。
事実は事実だし、私も何も元から知ってて向こうの世界に行ったわけじゃない。それをどうこう言われたって、どうしようもないことじゃないか。
「姉さん何食べる?俺取ってこようか?」
「………今エースさん見ただけで食欲が…」
「うん。俺もちょっと思ったけど、食べなきゃ駄目だから」
適当に取ってくるよ、と一言いって席を離れるみづめ君は本当に出来た子です。お姉ちゃん嬉しい。
エースさんはと言えば、向かいの席に座って山のように積まれた料理もひたすら食べてます。店に入った直後は女の子の視線をちらほら感じたわけだが、今は違う意味で様々な人からの視線が熱いです。ふふふ……甘いぜ皆様方。エースさんこれでも自重してる。だって向こうにいた時はもっと食べてたもの。
「本格的に食欲失せるな……」
「あ、みづめ君ありがとー!」
「いーえ」
「ほまえな、もっほにふふえ、にふ!!」
「エースきったな!食べながら喋らないでよ」
「肉食え!!」
「そんなにいらないから!」
身長伸びないだとか強くなれないだとか、エースさんの隣に座ったみづめ君の頭をぐりぐり押さえつけながら口論する姿は微笑ましい。
考えてみればエースさんはあの船では弟なわけだけど、同時に兄でもあったんだった。いいね、それ。
「お前ら学校に行ってる間、おれ毎日ここ来ようかなぁ」
「店が潰れるからやめろ」
………まぁせめて、週一くらいかな。