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第二関門、落ちれば即アウトのTHE FALL
あらゆるところに綱渡りのように紐が設置されていて、飛べない個性の者達はのきなみこの紐に食らいつく
紐を凍らせて、恐ろしい身体能力を持った焦凍は滑るように第二関門も1位抜け。追うように爆豪くんが迫る
《 さーあ 早くも最終関門! かくしてその実態は一面地雷原! 地雷の位置はよく見りゃわかる仕様になっているぞ! 目と足を酷使しろ! ちなみに、地雷は競技用で大したことはねえが、音と見た目は派手だから失禁必死だぜ〜〜! 》
多分それは人によるけど
氷で道を作ってしまえば後続の猛追を避けられない。ここはひとつひとつ丁寧に地雷を踏まないように一歩一歩踏み歩くのが最善だ。焦凍もそれを察したのか、慎重に、かつ冷静に足を進める
が、爆破の風圧を使って自由に空をも飛んでしまう爆豪くんが簡単に焦凍を抜き行く
《 ここで先頭が変わった〜〜!! 喜べマスメディア! お前ら好みの展開だ! 》
ここまで1位を死守してきた焦凍を追い越し、ゴール直前最終関門で順位が揺らいだ。負けじと2人で取っ組み合い
取っ組み合い、と言いながらも足を止めることなく 2人ともものすごい勢いで地雷原を駆け巡る
「 ゴールは、この目で見たいな 」
専用の控え室が用意されていたがそれは別に、ずっとここで見ていろと言うわけではなかった。ただ、第一種目は全員強制の種目。それなのに各クラスの応援席で見ているぶんには些か目立ち過ぎる。だから特別に用意された部屋。外出は自由とされていた
下ろしていた腰を上げ、一般観客席の方へ向かった。途中、見てない間にド派手な爆発音が聞こえて、誰かものすごい大量の地雷にでも当たったのかな、と。
《 体育祭1年ステージ第一種目障害物競走! 序盤の展開からこの結末を誰が予想できた!? 今一番にスタジアムへ帰って来たその男、緑谷出久の存在を!! 》
一番にスタジアムに戻って来たのは白と赤のツートンカラーがよく似合うあなたじゃなくて、よく目立つ緑頭の彼だった
その後すぐに戻って来た焦凍、そして3位には爆豪くん。1.2.3とA組のフィニッシュだ
スタジアムに釘付けになっている観客達に勘付かれないよう、後ろの方に行けばよく見慣れた人が
「 ふん、なぜ左を使わないんだアイツは 」
フレイムヒーロー エンデヴァー、
「 …来て、いたんですね 」
「 当たり前だ。…… お前も体育祭に出たかったか名前 」
「 いえ、わたしが出場したら迷惑がかかりますから。…あなたにも、学校の評判にも 」
客席の後ろから、豆粒のように小さいその姿を見つめる
「 それに、わたしが憧れたヒーローには、焦凍が必ずなってくれるから。わたしの気持ちを全部彼に託したから 」
◇
《 雄英体育祭1年第二種目は、予選通過者上位42名による騎馬戦! 上を行く者には更なる受難を…! これぞ、Pulsultra! 》
第二種目は騎馬戦。これも第一種目の障害物競走と同じくルールはいたってシンプル。15分の制限時間の間に、騎手が首より上に巻いたポイントが書かれてある鉢巻を巻き、それを奪い、より多くのポイントを奪い取った者の勝利。個性の発動はあり、何を慕っても構わない。但し、ポイントを取られたとしても、騎馬が崩れたとしても、その場に騎手が落下しなければアウトにはならない
1位には1千万ポイントという破格のポイントが与えられる。実質、1千万ポイントの奪い合いだ
15分のチーム分けと作戦会議時間が設けられる
「 もう騎馬決めたんだ 」
百ちゃんに上鳴くん、そして飯田くんとチームを組んだみたい。確かに百ちゃんの創造は万能、上鳴くんの放電で敵を寄せ付けない、そして飯田くんの加速で他との距離を一気に詰める… 作戦としては完璧だけど、… そんなうまくいくのかな
一方、爆豪くんの周りにはA組のメンツがたくさん群がる。彼は言葉や言動は乱暴だけど、その個性の強力さから謎の人望(?)はある。そんな爆豪くんが選んだのは 切島くん、瀬呂くん、そして三奈ちゃん
切島くんはうまく爆豪くんをコントロールしてくれるというか、あの敵襲撃の時もそうだったけど、爆豪くんに臆せず対等に話ができる数少ない人だと思う。それに瀬呂くんの個性、暴走しがちの爆豪くんを拘束するのにはちょうどいい個性。まあ三奈ちゃんの個性も、敵チームの足場を崩すにはうってつけだし… こちらも中々なチーム
そういえは、… 飯田くんは緑谷くんではなくて 焦凍の騎馬についたのか、と
緑谷くんの騎馬に着くかと思った、麗日さんと一緒に。いつも3人で一緒にいるし… 嗚呼、でも、そうだね。違うね、
「 仲良しこよしの体育祭じゃ、ないもんね 」
個の力を示す体育祭、活躍すればこの後の職場体験のエントリー数が増えるし、結果が残すことができなければ今後で挽回しないといけない。普通の体育祭ではないんだ、
《 さぁていよいよ!! 血で血を洗う雄英の合戦が今!狼煙を上げる! 》
ふと、焦凍がこちらを強く睨み見る。正確には炎司さんを、たけども
《 さーあいくぜえ! 残虐バトルロワイヤル! カウントダウーン! 》
《 3 》
《 2 》
《 1 》
《 スターーート!!! 》
プレゼントマイクのカウントダウン、ミッドナイトの合図により12の騎馬が一斉に動き出す。そして ほとんどの騎馬が一切の曇りもなくチーム緑谷くんの方へ。
緑谷くんの騎馬にはどうやらサポート科の女の子がいるみたいで、彼女の開発したサポートアイテムが惜しみなく使われている
麗日さんの個性で自分以外を無重力にしているのか否か、空を飛べる個性がないにも関わらず空中に軽々と飛び出す
そして極め付けは常闇くんの個性、
彼らの目が届かない範囲まで彼の個性、ダークシャドウで広範囲を見渡してくれている。もはや緑谷くん騎馬の5人目の人となりつつある
《 さーあまだ開始から2分とたってねえが早くも混戦こんせーーんッ! 各所で鉢巻の奪い合い! 1千万を狙わず、2〜4位狙いってのも悪くねえ! 》
下位11チームの鉢巻の総数を合わせたって、どう頑張ったって1位の1千万ポイントに追いつくことはない、完膚なきまでの1位を狙っている爆豪くんにとっては何が何でも1千万が欲しいみたいで、
騎手1人で飛び出し、宙にいる緑谷くんの騎馬に襲いかかる。ここでも常闇くんがナイスな働きをするのだ。彼の個性は万能だなあ。職場体験のエントリー数が増えそうだなあ、
減速した爆豪くんがそのまま落下する。瀬呂くんのテープが爆豪くんに巻きついてこちらもナイスな働き。
瀬呂くんも、切島くん同様周りがよく見えているし、切島くんほどではないが爆豪くんを手なづけている気がする
ここまであまりぱっとしていない焦凍の騎馬。1千万以外のポイントも確実に手に入れているみたい。そうこうしている内にあっという間に残り時間は半分になった
《 7分経過した現在のランキングをスクリーンに表示するぜェ!って、あらぁ!? ちょっと待てよコレ! A組緑谷以外パッとしねえ… っていうか爆豪!?アレェ!? 》
プレゼントマイクの実況を聞いて爆豪くんをみればまさかの0ポイント。B組の人に鉢巻を取られてしまっていたみたい… 気づかなかった…! プライドの高い爆豪くん、完膚なきまでの1位を目指している彼にとっては屈辱だろうな…… なんて思っていたら案の定、切島くんの頭をポカポカ叩き出し始める
《 さーあ残り時間半分を切ったぞ! いよいよ騎馬戦は後半戦突入! 予想だにしないB組優勢の中、果たして一千万ポイントは!? 》
≪ ◇ ≫