闘神太子
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それからと言うもの、また画面に向かう日々が続いた。
まだまだ細く短い生命をなんとか長く力強くと、下界史から何まで様々な文献を読み、細大漏らさず弾き入れる。
暫くは李塔天様に与えられた部屋で誰にも邪魔される事無く没頭できたが、李塔天様の御子息であるナタク様の成長と共にその時間は徐々に割かれていった。
「白羅!白羅は居るか?」
まだ熟しきれていない声を張り上げ、部屋のドアの前で私を呼ぶ声の主に私は腰を上げる。
「はい、ここに。どうかなさいましたか?」
そしてそう声を掛けながら顔を出しては、しっかりと自室のドアに鍵をかけた。そんな私の姿を不機嫌に見つめるお方。
「……今日も入れてくれねぇのかよ」
「ここには厳重な管理が必要な薬品類が置いてありますので、いくらナタク様と言えどお通しできませんよ」
驚くほどに成長した硝子細工のような美しい出で立ちのナタク様は、フンと鼻を鳴らす。
幼さがまだ存分に宿っているというのに、父である李塔天様によって着々と闘神太子としての道が整えられていた。
近頃活発になった軍の動き。
あの有能な天蓬元帥率いる西方軍も、あまりの出陣の多さに手を焼いているとあり、李塔天様は兼ねてからの思いの通り、長きにわたり空席だった闘神太子の座にナタク様を就かせる事に成功したのだ。
そして皮肉にも、それに伴い私の立場も大きく変わり、闘神太子付きの医者としての立場が確立されつつあった。
「それよりナタク様、私に何かご用ですか?」
「ああそうだった!お前の煎れた茶が飲みたくてな」
ナタク様は、こんな私に屈託のない笑顔を十二分に向けて下さる唯一無二のお方。
あの恐ろしい李塔天様の御子息であり、私が心からお仕えするお方。
「私の煎れたお茶を飲みたいなんて方、ナタク様だけですよ?」
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