罪重ねるは存在理由
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そんな明くる日の事。
無事に下界から戻ったナタクは、白羅と共に件のお茶を片手に穏やかな時間を過ごしていた。
闘神太子となった今、下界から帰って来たナタクの無事を喜ぶのは白羅だけで、そんな白羅はやはりナタクにとっても特別な存在と言えるだろう。
例え自分が闘神ナタク太子であろうが、ただのナタクであろうが、白羅はいつも変わらずこうして時間を共有してくれる。
ナタクはそれがなによりも嬉しかった。
「白羅の茶は相変わらずだな」
「ここはお礼を言うべきですか?」
態と眉を上げて見せる白羅に小さく笑みを零したナタクは、そこで思い出したとばかりに声を弾ませる。
「なぁ、白羅。今度このお茶を飲ませたいヤツが居るんだ」
「……と、申しますと?」
僅かな動揺が白羅に走る。今の今まで、一度としてその様な事を言った事のないナタクが、なんとも無垢な顔をしてそう言うものだから、白羅の掌には汗が握られていた。
「あー、昨日初めて会った俺と同い年くらいのヤツなんだ。面白そうなヤツだったし、今度連れて来てもいいだろ?」
「……そうですねぇ……」
冷静に、と言い聞かせながら白羅はお茶を一口啜る。そして、あくまでも自然の流れであるかの様に目を伏せて間を置いた。
「……なぁ、いいだろ?」
白羅を窺うナタクに逡巡するも、彼女の中での優先順位はいつも決まっている。如何なる葛藤も、ナタクの前では結局一方に傾いてしまうのだった。
「美味しいお菓子をご用意しておきますね」
「さっすが白羅!」
満面の笑みのナタクを前に、白羅の視線は手元の湯呑みに注がれていた。
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