残るは虚無
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暫くジープを走らせているとなまえは目覚めたが、傷の具合も芳しくない為、次に立ち寄った街に数日滞在すると決めた三蔵。
「三蔵、わたし大丈夫だ……」
「煩ぇ。チビ猿がナメた口きいてんじゃ無ぇよ」
いつになく不機嫌な三蔵に戸惑いつつも、街に着くや否やサッサと夕食を済ませ宿に向かう三蔵。
三蔵の眉間の皺は深い……。
テーブルに新聞を広げて紫煙を撒き散らす三蔵と、部屋割りリストを作る八戒。
その横でいつもの様に小競り合いをする悟空と悟浄。
そしてそれを離れた所で見ていたなまえ。
「じゃ、取り敢えずなまえは三蔵と一緒、悟空と悟浄はこの部屋でいいですね?」
八戒の『文句は言わせねぇぞ』と言う黒い笑顔に不満を言える奴等いない。時間も時間、すぐさま部屋を移動する。
何の報いか、本日超がつく程不機嫌な三蔵と相部屋のなまえは部屋に着くなり溜め息を吐いた。
「三蔵、散歩行ってくる」
――ダンッ!
急にテーブルに拳を打ち付けた三蔵になまえは体を強ばらせた。
「そんなに独りになりたきゃ置いてってやるよ」
真っ直ぐな紫色の瞳がなまえを射抜く。
「どういうつもりだ?それとも何だ、チビ猿には言わねぇと解ら無ぇのか?」
近頃のなまえが見せる孤独の壁。
それをどうにも出来ない事に苛立ちを隠せない三蔵はなまえをまくし立てた。
その壁の頂から、救いの手を差し伸べながら。
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