見くびるんじゃねぇよ

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「正気だったんですか……?」

「正気じゃねェのはこの頭だろ」


八戒が殺したはずの三蔵は清一色の頭に銃口を押し付け、銃を放たれた清一色はその場に倒れ込んだ。



「──三蔵!くっそーやっぱ演技かよっ」

「三蔵……」


ムカつきを露わにする悟空と悟浄。恥ずかしさを隠しきれていない三蔵。とうの八戒はすぐになまえの傷口に気功を当て始めた。


「あはは。お騒がせしまして」


そんな八戒を見てなまえは笑う。


「ほんとだよ」

「悟能の咄嗟の演出に一枚かんだという訳ですか」


頭に穴があいてるのにもかかわらず清一色は起き上がる。


「八戒は俺を絞め殺すくらいなら舌噛んで死ぬだろうよ」


生きてる三蔵。いつもの八戒。それに安堵したなまえは全身の力が抜けその場にへたり込む。


「なまえ、すいませんね。もうすぐ終わりますから」


八戒はなまえにそう残し清一色と向き合った。


「残念ながら僕の心は隙間作っとくほど広くないもんで……。ま、見くびるんじゃねェよってカンジですね」



清一色に向かって走り出した八戒は、三年前に切り裂いたという清一色の右胸を貫いた。その体に埋まっていた麻雀牌を握り潰して……。




「この手がどんなに紅く染まろうと血は洗い流せる。そうやって生きて行くんです。僕らは」

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