little by little
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「吐けっ!」
見たことの無い顔をした三蔵に、乱暴に揺さぶられるなまえ。
「ぐぉっ……死ぬ……吐く前に死ぬ……っ!」
くぐもった声を発しながらも何とか三蔵から抜け出したなまえは、咳き込みながら三蔵を睨み付けた。
「わたしが毒キノコごときでどうにかなる訳ない!」
首元を押さえながらそう言うなまえ。しかしそれだけでは余りにも不十分。
「てめぇ、ふざけてんのか?」
三蔵の眉間は険しく、深い皺が刻まれ、それを見たなまえは溜め息をつきながら話し始める。
「はぁー。ふざけてる訳じゃないよ。毒キノコだって、使い方や量さえ間違わなければ、わたしにとっては大切な食料なの!」
四人は口を閉じる事すら忘れ、それから語られるなまえの寒々とした物語を唖然として聞いていた。
「……なまえって、毒キノコ食う程貧乏だったんだな」
食に対する執着心の強い悟空からの一言に、なまえは軽くショックを覚えた。
「……悟空なら解ってくれると思ったのに」
寂しそうな顔をしたなまえはそう残し、皆に背を向けまたしても毒キノコを食べ始めた。
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