私に出来る事って何?
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「お姉ちゃん、本当に行くの?」
「うん。途中まで案内よろしくね」
少年の知り合いのおじさんに頼み込んで、近くまでトラックで連れてってもらえる事になった。
勢い良くエンジンが回り、キュッとタイヤを鳴らしながらみんなの後を追って行くと、前方に三蔵達らしき姿が見えた。
「おじさん、ありがとう。ここからは一人で行けるよ」
わたしはトラックから飛び降り少年とおじさんに手を振り走り出す。
走る度に熱せられた砂が巻き上がった。
お願いだから置いてかないでよ。一人が寂しいって教えてくれたのはアンタ等じゃん。
責任とって連れてってよ。足手まといでも、役に立てるかもしれないじゃん。
砂漠の真ん中。走り寄った先でわたしが見たのは、紅孩児と闘っている悟空と倒れた三蔵。
「……何、これ」
「なまえっ!三蔵がっ!」
八戒の声色で三蔵の危機を察し、沢山言いたい事があったのに全部忘れた。
「三蔵が毒にやられてヤバい!なまえちゃん、なんとか頼む!」
毒って何だよ。脈は弱いし出血も酷いよ。
「何か使えそうな解毒薬はありますかっ?お願いしますっ!」
わたしに出来る事って何?
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