Midnight

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時計の針が午前二時を指した頃、三蔵は静かにベッドから起き上がった。

そして隣のベッドに目をやると、八戒もなまえが気になって寝付けないのか、黙って三蔵に背を向けているだけの様だった。


──フン。気が向いたから行ってやるよ。



小さく息を吐いた三蔵はゆっくりと部屋から出て行き、ポケットに手を突っ込んだままなまえの部屋へ向かう。


もしかしたら寝ているかもしれないと、そんな淡い期待を抱きながらなまえの部屋をノックするが、すぐさま中からは返事が聞こえ、三蔵は深い溜め息をついた。



「俺だ。開けろ」



そう言ってすぐ、ガチャリと金属音を立てたドアが開く。


「三……蔵……」



そのドアの間からは今にも泣き出しそうななまえの姿。それを見た三蔵は無性に抱き締めたくなり腕を伸ばそうとしたが、それよりも早くなまえはその場で顔を歪めた。


「何でなの……」



両手で顔を覆い、指の間から涙を零し、なまえはそう繰り返し呟く。

三蔵はなまえの肩を掴み部屋の中へ入り、そっとドアを閉めなまえを抱き締めた。


「三蔵……やっぱり……眠れない……」



静かな部屋にはなまえのすすり泣く声だけが響き、それが止むまで三蔵はだだ抱き締め続けた。


そしてなまえの泣き声が止んだ頃、三蔵はなまえをベッドに座らせ、自分もなまえの隣に腰をおろして煙草に火をつける。


吸い込んだ煙を吐き出し、それが部屋に漂いそして消えていった頃にゆっくりと口を開いた。



「寝れねぇ本当の訳は何なんだ?」
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